

私は、100年に一度とも言われる経済危機の中で社長に就任し、東芝グループが「利益ある持続的成長」へ再発進するために、全社一丸となって「収益改善に向けた体質改革プログラム」を徹底的に推進していき、体質強化や課題事業における構造改革を断行し、この難局を乗り越えていきます。
そのためには“イマジネーション”つまり時代感覚と構想力に裏打ちされた想像力を発揮し、将来を見据え、変化する環境に即応していきます。
また、同時に“イマジネーション”を働かせて、100年先の地球を見つめ、10年先の社会を考え、現在の自らを変革すべく、イノベーションを次々と起こして進化していきます。そして社会に積極的に働きかけ、快適で安らぎのある未来を創り出すことに貢献していきたいと思います。
急変する現状への機敏な対応に加えて、夢のある未来に向けた責任ある行動を取ることが、東芝グループがめざす、変わることのないCSRであると考えています。
「CSRとは、社会及び環境の両面への配慮を自主的に事業に反映することで、法的要請や契約上の義務を超えた企業の責任である」とされています。 東芝グループでは、CSR経営を“地球内企業”というキーワードで推進しています。この言葉には二つの意味を込めています。
一つは、人類最大の課題である地球温暖化への取り組みとしての「東芝グループ環境ビジョン2050」の推進です。環境に関わる取り組みを、事業を通して積極的に推進していきます。具体的には、原子力発電の推進や二酸化炭素・分離回収技術、太陽光発電、新型二次電池、さらにLED新照明など最先端の環境技術で地球温暖化防止に貢献していきます。
もう一つは、世界のさまざまな文化や風土、歴史、習慣を理解し、ダイバーシティー(多様性)を尊重しながら事業を推進していくことです。各地各様の社会的課題に的確に応え、さらに東芝グループのそれぞれの職場においても多様な人財が働き、活躍できる環境を整えることにより、多様性を東芝グループの強みにしていきたいと考えます。
東芝グループが社会から信頼される存在であるために、法令遵守を徹底することは当然のこととし、東芝グループ行動基準に基づく“インテグリティ(誠実さ)”を重視した企業文化を築き続けます。
東芝グループ行動基準は、事業活動に関する行動基準、会社と個人に関する行動基準、会社と社会との関係に関する行動基準から構成され、18の具体的な行動基準を定めています。私はグローバルに事業活動を展開していく上で、生命・安全、コンプライアンスを最優先する、この行動基準を 世界中の東芝グループに繰り返し徹底していきます。
東芝グループは、お客様、株主・投資家、従業員、地域社会、調達取引先などさまざまなステークホルダーの皆様に支えられております。皆様の声に耳を傾け、力を合わせて課題を解決していくことが東芝グループの使命であると考えます。
現在の厳しい経営環境の下、収益改善に向けた体質改革プログラムを実行してまいりますが、経営概況のみならず、体質強化、構造改革、雇用の安定なども含め、東芝グループの経営姿勢について、ステークホルダーの皆様へ誠実に説明責任を果たし、ご理解をいただく所存です。
東芝グループは海外売上高比率が50%を超え、生産拠点もアジアを中心に世界中に存在しています。世界各地でCSR経営を遂行していくために、2004年に国連グローバルコンパクト(GC)に署名しました。人権、労働、環境、腐敗防止に関する基本原則を東芝グループ内に徹底し、推進していくとともに、調達取引先にも要請しています。GCが定める普遍的な原則を具体的に実践していくことを、東芝グループのCSR経営の基本として取り組んでいきます。
CSRを経営の基盤とした“地球内企業”であり続けるとともに、新しい時代に即応し、変化し続ける東芝グループとして、皆様からのご期待にお応えしていきたいと考えますので、ご支援とご協力をよろしくお願い申し上げます。