
2007年に公表されたIPCC(気候変動に関する政府間パネル)の第4次報告書は、気候システムの温暖化は疑う余地がなく、世界気温の上昇は、温室効果ガスの増加による可能性が非常に高いとしています。そのため、2008年7月に「低炭素社会づくり行動計画」が閣議決定され、世界全体の温室効果ガス排出量を2050年までに半減するという目標を国際的に共有し、日本としても2050年までに、現状から60〜80%の削減を行う長期目標が公表されました。そして、2009年6月に、1.長期目標の実現、2.次期枠組みへの主要排出国の全員参加、3.環境と経済の両立を目指し、日本の温室効果ガス排出量を2020年に2005年比15%(1990年比8%)削減する中期目標が打ち出され、低炭素社会の実現に向けた、総量削減の動きが強まっています。
1990年当時の東芝グループの温室効果ガスの排出は、重電機器の絶縁や半導体製造用として使用していたCO2以外の温室効果ガスが7割以上を占めていました。1995年から2000年にかけて、回収、再利用などの対策に精力的に取り組み、排出量を3分の1以下に削減することができました。一方、エネルギー起源CO2排出量は、事業拡大に伴い増加しており、今後も半導体事業を中心に工場を新設していく予定で、温室効果ガス排出量も増加する見込みです。
温室効果ガス排出量を削減するため、シミュレーションに基づく効果的な省エネ設計を追求したクリーンルームの建設、装置メーカーと一体となった製造設備の省エネ施策の展開、高効率機器の導入などによる省エネ施策を加速していきます。また、半導体や液晶製造で使用する温室効果ガスの除害装置の設置や、除害効率の改善に向けた積極的な取り組みを進めます。
東芝グループでは、事業拡大に伴い、増加する温室効果ガスを最大限に削減し、2012年度までに排出量の増加を止め、1990年度比の70%以下でピークアウトし、そこから2025年に向け排出量の10%を削減することを目指します。
