
東芝グループでは、「地球と調和した人類の豊かな生活」を、2050年までに実現すべき“あるべき姿”と考え、その実現に向けた「東芝グループ環境ビジョン2050」を策定しました。このビジョンのもと、環境負荷を低減するとともに、新しい豊かな価値を創造していくことが、地球内企業としての使命だと考えています。
2050年に地球と調和した人類の豊かな生活を実現するための大きな課題について、関連する指標で評価すると次のようになります。
これらの課題を解決する環境効率を 2×1.5×3.4=10倍、すなわちファクター10を達成することが必要であると考えました。
2050年には世界全体の環境効率を10倍に高める必要があることを先に述べました。この実現に向けて大きく貢献することを目指し、東芝グループでは、「環境ビジョン2050」の目標値を、東芝グループの製品および事業プロセスを統合した「総合環境効率」の、2000年度を基準とした改善度(ファクター)で設定しました。具体的には下図のように、現在推進している製品と事業プロセスについての環境自主行動計画である、第4次環境ボランタリープランの最終年度の2012年にファクターを2.3(2010年に2.0)に、中間年の2025年にはファクターを5に、そして2050年は、世界に求められる改善度であるファクター10を自らも主体的に実行することとしました。
2012年のマイルストーンは、第4次環境ボランタリープランの実行を通したフォアキャスティングに基づき設定しています。中・長期的な諸施策は、達成状況と科学的知見の進展を踏まえて、2050年のあるべき姿からバックキャスティングして設定し、環境ビジョンの実現を目指します。

東芝グループは、エネルギー供給側からエネルギー使用側までの広い事業領域にわたる製品・サービスを通して、社会に豊かな価値を提供できる数少ない企業の一つです。エネルギー供給においては、エネルギーの安定供給と地球温暖化の防止を目指すエネルギーアプローチを、そしてエネルギー使用側では、お客様にとっての価値の提供と環境負荷の低減の両方に貢献するエコプロダクツアプローチの2つのアプローチを通して、世界全体の境効率の向上を推し進めていきたいと考えています。
エネルギーアプローチとエコプロダクツアプローチにより生み出され、世に送り出される商品やサービスは、その生産プロセスや事業全体においても環境負荷の低減に配慮することが重要であることはいうまでもありません。またステークホルダーの皆さまに環境への取り組みや商品の環境性能をきちんとお伝えするコミュニケーション活動への要求も、以前に増して高まっています。
東芝グループではこれらの活動を、2つのアプローチを支えるエコプロセスアクションとエコプログラムアクションと位置付け、さまざまな角度から抜けのない環境施策を推進しています。
エネルギーアプローチでは、原子力や火力などのいわゆる基幹エネルギーや再生可能エネルギーをはじめとした新エネルギーなどの多様な発電システムをバランスよく活用した「エネルギーのベストミックス」の実現に努めています。また電力流通分野での需給制御技術や送電線での損失ゼロ化などによる「エネルギーの安定供給」を推進しています。これらのアプローチによる、2008年度のCO2排出量削減効果は、年間1,350万トン/年と推計されます。これを2012年および2025年には、それぞれ2,700万トン/年および8,200万トン/年まで拡大したいと考えています。
一方、エネルギーを使うエコプロダクツにおいては、いわゆる家電製品からデジタルプロダクツ、半導体、そして社会インフラにいたる幅広い分野で東芝グループが2008年に出荷した商品について、2000年度に出荷した製品から買い換えた場合のCO2排出量の削減効果をライフサイクル全体で試算すると、300万トン/年となります。今後もイノベーションを起こし続け、「豊かな価値の創造」と「地球との共生」を両立するエコプロダクツにより、2012年および2025年には、それぞれ730万トン/年および3,570万トン/年にまで、削減効果の拡大を目指したいと考えています。

第4次ボランタリープランでは、「製品」と「事業プロセス」(ものづくり)の2つの側面から、2000年度を基準として、ファクターの目標値を設定しています。下図のように、製品の2008年度の計画値および実績値はそれぞれファクター1.88および2.05で目標を達成しました。同様に事業プロセスの計画値および実績値はそれぞれ1.20および1.25で目標を達成しています。2012年には製品および事業プロセスのファクターとして、それぞれ2.55および1.30を目指します。
製品のライフサイクルにおける環境負荷を考慮すると、事業プロセス、すなわち製品の製造時における環境負荷は、東芝グループの全製品を平均するとライフサイクル全体の約20%を占めています。よって、ここでは製品にかかわる負荷を80%として、「製品」と「事業プロセス」のファクターの値にそれぞれ重みを付けて平均することにより、「総合環境効率」を算出しています。
2008年度の総合環境効率の計画値および実績値はそれぞれファクター1.74および1.89で目標を達成。第4次ボランタリープランの締めくくりとなる2012年にはファクター2.30を目指します。
