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環境活動

人と、地球の、明日のために。

製品の環境効率とは(ファクター)

環境効率

生活の質を向上させる製品・サービスを提供しつつ、環境への負荷を減らし、持続可能な社会をめざす考え方が「環境効率」です。環境効率の概念は1992年に、持続可能な発展のための経済人会議(BCSD : Business Council for Sustainable Development、1995年にWBCSDとなる)によって提唱されました。

WBCSDは、「人間のニーズを満たすとともに生活の質を高めるモノとサービスを、そのライフサイクル全体にわたる環境への影響と資源の使用量を地球が耐えうる限度以下に徐々に引き下げながら、競争力のある価格で提供することにより環境効率は達成される」と定義づけています。

「環境効率」のイメージ

東芝グループ環境ビジョン2050に掲げた「地球と調和した人類の豊かな生活」の実現は、製品・サービスの環境効率を高めていくことにほかなりません。生活の質を高めるとともに、ライフサイクルにわたる環境影響をできる限り小さくすることで、環境効率を向上させることができます。東芝では環境効率を独自の手法で数値化することにより、環境効率の高いECPの創出活動を進めています。ファクターとは、基準に対して環境効率が何倍になったのかを示す数値です。数値が大きいほど、技術進歩・技術革新によって「地球と調和した人類の豊かな生活」に貢献していることを示します。

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ファクター

東芝グループでは、環境効率の算出手法を独自に開発し、製品における環境配慮を総合的に評価できる指標として導入しています。ファクターの向上をめざしたトータルなECPの創出活動を、東芝の頭文字にちなんでファクターTと呼んでいます。

ファクターTは、下の図の通り、製品の価値の向上度合である価値ファクターと環境影響の低減度合である環境価値低減ファクターの掛け算で表現されます。価値ファクターはQFDを用いた製品・サービスの価値の数値化、環境影響低減ファクターはLIMEを活用した環境影響評価に特徴があります。

■ ファクターTの算出

「ファクターTの算出」のイメージ

LIME:さまざまな環境影響の統合化手法として(国研)産業技術総合研究所LCA研究センターが開発した日本版被害算定型影響評価手法

■ ファクターTの計算例

「ファクターTの計算例」のイメージ

ファクターTは2003年にスタートし、環境ビジョン2050の公表、環境アクションプランの策定、同業他社との標準化に向けた協議、ISO国際標準化への貢献など、社内外を巻き込んだ活動を展開してきました。東芝グループはこれからもファクターTの取り組みを継続し、新たな知見を取り込みながら、持続可能な社会実現に向けて進化させていきます。

詳しい算定方法や東芝製品への適用事例は、解説冊子「[ファクターT]読本」および「[ファクターT]のすゝめ」を参照ください。

解説冊子[ファクターT読本]

[ファクターTのすゝめ]
(PDF:5.94MB)

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東芝グループにおけるLCA・環境効率の展開

ファクターT

総合的な環境配慮と価値創造によるECP創出活動を継続して推進

  • 製品化前の研究開発段階から環境影響をスクリーニングし、早期のリスク診断と市場競争力につなげます。
  • 2013年度までに全製品群へのファクター評価を完了しました。東芝グループ全製品群の環境効率向上を計測しています。

ライフサイクル管理

ライフサイクルを通じた環境パフォーマンス向上

  • 事業プロセスの環境効率を計測します。また、製品および組織の環境フットプリントへの対応を進めます。

「東芝グループにおけるLCA・環境効率の展開」のイメージ

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【コラム1】モータ騒音影響を考慮した鉄道車両の環境影響評価

(株)東芝

図は、誘導モータ(IM)と永久磁石同期モータ(PMSM)、それぞれを搭載した車両のライフサイクルでの環境影響を比較したものです。鉄道車両が沿線住民に与える健康影響を定量化し、地球温暖化影響等との統合評価を実施しました。それぞれの走行時騒音を騒音計測器で実測し、走行条件に基づく騒音の発生パターンを考慮したうえで、総走行距離189万km(運用期間20年、沿線距離27.4kmで昼間16時間および夜間4時間を想定)での健康影響を積算しました。LIME2による統合化結果では騒音影響が支配的であり、PMSM車両の環境影響はIM車両の56%となることがわかりました。今後も、環境影響評価手法の高度化を進めていきます。

橋ら(2014) 日本LCA学会誌10(4), 479-487

「モータ騒音影響を考慮した鉄道車両の環境影響評価」のイメージ

【コラム2】電機・電子製品における包装・梱包材のライフサイクル評価と活用

「第11回LCA日本フォーラム表彰・奨励賞受賞」のイメージ

東芝ロジスティクス(株)/(株)東芝

東芝グループでは、各事業分野に適した環境効率・LCA手法の開発、普及を進めてきました。製品・サービスだけでなく、包装・梱包材のライフサイクルにも着目した環境負荷低減活動を進めており、DFL(Design for Logistics)による積載効率向上および輸送CO2削減、LCAを活用した包装資材の選定等を推進しています。

包装材ごとの環境負荷の違いを設計者が考慮できるよう、包装・梱包材の材料別LCAデータを整備しました。グループ全体で使用量の多い段ボール(両面・複両面)、すかし木箱、密閉合板箱、EPS(発泡スチロール)、EPE(発泡ポリエチレンフォーム)、PE袋(ポリエチレン袋)などを対象にし、それぞれについてライフサイクルモデルを設定しました。包装材製造メーカーへのヒアリングや、当社LCAデータベースを利用してライフサイクルCO2を算定しました。グループ内で活用している「現場技術者用 包装技術ハンドブック」にも掲載し、包装設計におけるエコデザイン指針・ガイドライン策定に利用しています。今回、グループ全体での包装・梱包材使用量の実態把握やLCAによるCO2見える化、事業分野別の包装改善施策の導入などが評価され、第11回LCA日本フォーラム表彰・奨励賞を受賞しました。

東芝グループとしては6年連続7回目の受賞となります。今後も継続して、ビジネスに貢献 するLCAの実践を進めます。

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【コラム1】化合物半導体太陽光発電システムの評価

製品化前、研究開発の初期段階においては、製品ライフサイクルの評価範囲と評価指標の設定を柔軟に選択したうえで、概略把握・リスク評価を実施します。「化合物半導体太陽光発電システム」の例では、エネルギー収支比率(EPR: Energy Payback Ratio)を用いて環境性能の評価を行いました。EPRはライフサイクルにわたるエネルギー消費に対して生産するエネルギーの比率であり、エネルギー供給機器としての環境性能を表す代表的な指標です。定格出力4kWとし、使用年数20年を想定した場合、ライフサイクルでのエネルギー消費量は63.7GJであると試算されました。一方、パネル変換効率と日本における平均年間日射量などから、ライフサイクルでの生産エネルギーは791GJとなり、EPRは12.4であることがわかりました。開発フェーズに沿って、その他環境側面の評価やデータの精緻化、システムの価値評価などを実施していき、改善につなげていきます。

首藤ら(2014), 化合物半導体太陽光発電システムのEPR, 第9回日本LCA学会研究発表会講演要旨集

「化合物半導体太陽光発電システムの評」のイメージ

【コラム2】LCA日本フォーラム表彰10周年特別表彰を受賞

「受賞スピーチをする西田上席常務」のイメージ
受賞スピーチをする西田上席常務

東芝グループのファクターTは2003年にスタートし、各事業分野に適した環境効率評価の開発・普及を進めてきました。コンシューマー系製品をモチーフに開発した算出手法を発展させながら、重電製品、半導体製品、ソリューションまで全グループに展開し、評価結果をさまざまな媒体を通じて積極的に情報発信しています。また、電機8社によるファクターX標準化やISO標準化プロセスにも参画し、工業会活動にも積極的に参画してきました。さらに、国際的な新しい動きにも業界に先駆けて対応しています。生物多様性、騒音、水資源など、従来のLCAでは十分に評価しきれていない側面に対しても、社外の知見を活用しながらケーススタディを積み上げてきました。スコープ3への対応や、新コンセプトT-COMPASSの導入など、LCAにかかわるさまざまなアプリケーションにも積極的に取りくんでいます。このような業界を代表する活動が評価され、「10周年特別表彰」を受賞しました。今後も、LCAおよびファクターの推進を継続していきます。

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