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 けんさの豆知識[2]


輸血前検査
[1998年9月発行]

輸血は、善意の献血から製造される他人の血液を使用するため臓器移植といえます。


輸血前検査


輸血後の副作用を防止するために輸血前検査を行います。多くの副作用の中で1番重要なものは、溶血性副作用です。


<溶血性副作用の主な症状>


1.血圧低下・ショック⇒死亡 
2.血色素血症・血色素尿症
3.乏尿・無尿・腎不全⇒死亡 
4.DIC.を合併⇒死亡



輸血前に行う検査として、血液型の確認不規則抗体スクリーニング交差適合試験の3つがあります。これらの検査は、輸血前に採血された血液(クロス検体)で行います。

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1.血液型の確認
輸血に際し通常は、血液型判定により患者と同型のABO式・Rh0(D)式の血液製剤を準備します。


2.不規則性抗体スクリーニング 

血液型抗原にはABO・Rh0(D)以外にも臨床的に意義が認められている約30種類以上があり、それらに対する抗体(不規則性抗体)を検出します。不規則性抗体にも重篤な溶血性副作用・新生児溶血性疾患を起こす可能性があるため、存在の有無を確認することが必要です。
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3.交差適合試験(クロスマッチ) 

溶血性副作用を防止する最後の重要な検査です。輸血用血液と患者用血液との間に抗原抗体反応が起こるかを、直接試験管内で混和させて検査します。抗原抗体反応が起きなければ、『クロスマッチOK』となり、輸血が行われます。
抗原抗体反応図
輸血する赤血球(抗原)に反応する抗体が患者血液に存在すると、抗原抗体反応が起こり赤血球は壊れてしまう(溶血)



不規則性抗体の種類


1.自然抗体−免疫刺激がないのに存在する抗体

低温で反応するものが多く、臨床的に意義のあるものは少ないとされています。



2.免疫抗体−輸血・妊娠により産生される抗体

存在が確認されたならば、その抗体に対する抗原がない赤血球を選択しなければなりません。

抗体価と日数のグラフ


≪輸血による免疫抗体の経過≫

1. 過去に輸血・妊娠で産生された免疫抗体は、日数とともに低下することがあります。


2. このような状態の患者が輸血を受ける場合、適合血と判定された輸血用血液であっても、患者抗体と反応する赤血球(抗原)が存在すれば、抗体価は短期間(2〜3日)で急激に産生されます。


3. 続けて輸血する際に、再度採血して不規則抗体スクリーニング・交差適合試験を実施しないと急増した抗体に気づかずに、不適合輸血を行ってしまう原因となります。(=溶血性副作用の原因)



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