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量子暗号鍵配信で世界最大の1日あたりの暗号鍵配信量を達成

2014年9月

概要

当社は、量子暗号鍵配信装置を使った暗号鍵の配信実験を行い、世界最大の1日あたりの鍵配信量を達成しました。今回、東京の大手町−小金井間を結ぶ全長45kmの既設光ファイバーを用い、1日あたりの平均鍵配信量25.8ギガビット(総鍵配信量878ギガビット)で34日間の安定した稼働を確認しました。本成果は、9月1日から5日にフランスのパリにおいて開催される国際学会「QCrypt2014」で発表します。
なお、本研究の一部は、独立行政法人情報通信研究機構(NICT)の委託研究「セキュアフォトニックネットワーク技術の研究開発」により得られたものです。

開発の背景

量子暗号鍵配信技術は、光子の量子力学的な性質によって安全性が保障された暗号通信技術で、盗聴を検出できることが大きな特徴です。当社は、世界最高速度を持つ量子暗号鍵配信装置を開発し、長期安定運用を目指して既設の光ファイバーを使用した実証実験を続けてきました。極めて弱い光である光子を長距離の光ファイバーを通して受信、検出するためには、ノイズの影響を可能な限り低減し、送信装置と受信装置の処理を精度よく同期させることが課題でした。

量子暗号鍵配信技術

今回、温度や太陽光などの外部環境によって生じる通信の変動を自動的に補正する自動安定化機構を受信装置に採用したほか、装置の基板を一体化することによりノイズを低減し、光子の検出率の低下を抑えました。配信実験では、NICTの実験用光ファイバーであるJGN-Xを利用し、東京の大手町−小金井間を結ぶ全長45km(損失14.5dB)で34日間の安定稼働を実現しました。平均鍵配信量は、1日あたり25.8ギガビット(総鍵配信量は878ギガビット)、平均通信速度は300Kbpsとなり、世界最大の1日あたりの暗号鍵配信量を達成しました。

今後の展望

当社は今後、量子暗号鍵配信のさらなる長期安定動作に向けて検証を進めるとともに、暗号鍵の配信速度向上を目指します。また、量子暗号鍵配信装置を利用するさまざまなアプリケーションを活用し、実用に向けたユーザビリティの検証を行う予定です。


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