Japan

東芝トップページ > 企業情報 > 研究開発・技術 > 研究開発センター > 学生の皆様へ > 研究者紹介 > 2014年度 > スマートグリッド向け通信セキュリティ技術 神田 充

研究開発センター

学生の皆様へ

研究者紹介

第一線で活躍している研究者と研究をご紹介

“社会インフラと共にプライバシーも守る” スマートグリッド向け通信セキュリティ技術 神田 充 / ネットワークシステム部門  1999年入社 情報科学研究科情報基礎科学専攻

研究の内容:スマートメータの安全性を確保

スマートグリッドは、電力を作る量、使う量を賢くコントロールする仕組みとして注目を集めています。どこでどれだけ使っているか、どれだけ提供できるかなどの情報をやりとりするのに、インターネットプロトコルを使います。必ずしもインターネットを使って情報をやりとりするわけではありません。インターネットと同じきまり(プロトコル)で、情報をやりとりしようとしています。そこで重要なのがセキュリティをどう確保するかです。我々は、スマートメータと呼ばれる、電力の需要家と供給元の間で双方向に情報をやりとりする新たな電力計、これに関わる安全性を強化すべきだと考えています。
たとえば、一般家庭など、電力を使う需要家に設置されたスマートメータから、電力会社のサーバへアクセスしネットワークに侵入して何か問題をおこせば、それは一種のテロになってしまいます。これは絶対に防がなくてはならない。もちろん、電力会社へのテロだけでなく、一般家庭のセキュリティも確保する必要があります。スマートメータは、15分に1回など細かい単位で各家庭が使用した電力量を調べるので、その家庭の電力の使用量を犯罪者から覗き見されるかもしれない。社会インフラと個人のプライバシーというふたつの面でセキュリティが非常に重要であると考えて、我々はスマートメータとサーバの通信に関してセキュリティを強化する研究開発を行っています。

試作したAMSO™のプロトタイプとスマートメータの図

会社について:キーボードの音が響く、活発な研究室

学生時代に、研究開発センターに見学に来たとき、雰囲気が良いと感じました。見学させてもらった他の企業や部門と比べて、活発に議論したり闊達(かったつ)にコンピュータのキーボードを叩いたり、職場の音が違いましたね。リズミカルでした。ある種、同類の匂いがしたのかもしれません。ぜひ、ここで仕事をさせてくださいとお願いして入社しました。でも、入ってからが大変でした。大学の時は通信専攻ではなかったので、先輩に教えてもらい自分でも勉強して、何とかこれまでやって来ました。新人のときには、名著と呼ばれている本を読みこんだり、ソースコードを読んで仕組みを勉強しました。幸い、この分野にはオープンさがある。オープンソースと言われるように、学びたいときに学ぶための材料が公開されています。勉強したい人、技術の発展に貢献したい人に対して、扉が開かれています。だから、専門外の私でも何とかやってこられたのではないかと思います。

毎日の生活:ひとつの系に閉じず、つなげていく

ネットワークは、それだけ存在していても意味が無いものです、通信する相手やネットワークの境界にあたる分野の人、違うネットワークを研究しているグループの人と、議論をしてコラボレーションをしています。ネットワークは単数形で語るものではない。複数形なんです。いろいろなネットワークがつながって、大きなネットワークが出来ます。あるところは無線ネットワークであったり、あるところは有線でつながっていたりします。そんな、さまざまな種類のネットワークが複数集まって、はじめて、大きなネットワークのコミュニケーションが成り立ちます。ネットワークをつなげるためには、いろいろな分野の人たちと話をする必要があります。
私はネットワーク屋ですが、面白いことに、この分野の人たちは海外出張が多いという傾向があります。電話会議やメールベースの議論で結論を出すのに3ヶ月かかっていたのに、直接会って話せば、一日二日で済んじゃうこともあります。あっちとこっちをつなぐ話をするのに、離れていると話がまとまりにくいということかもしれません。通信の専門家だからこそ、通信の限界や、人と人が面と向かって話すことの重要さがわかるのかもしれません。

神田 充の写真 神田 充の写真 神田 充の写真 神田 充の写真

学生の皆さんに一言

学生の皆さんに一言!『重要なのはコミュニケーション。議論が出来る人に来てもらいたいです。』

研究者の中には、優秀な人で、プログラミング言語でコンピュータと直接しゃべっているような人もいますが、やっぱり、一番重要なのは人と人とのコミュニケーションです。何も話さなくても、まわりの人があなたの能力に気がついて、あなたがやりたいことをサポートしてくれればよいのですが、それは難しいと思います。コミュニケーションは重要です。通信してください、コミュニケーションしてください。そして、ものを作るための技術を一緒に作っていきましょう!

  • 杜塚 芙美:ecoチップ™
  • 神田 充:スマートグリッド向け通信セキュリティ技術
  • 藤村 浩司:音声認識技術
  • 齊藤 佳奈子:4k2k高画質化技術
  • 保中 志元:HDDヘッドの制御技術