Japan

研究開発センター

学生の皆様へ

研究者紹介

第一線で活躍している研究者と研究をご紹介

“自律的なメッシュネットワークを作る” 無線センサーネットワーク技術 金 瑞旭(きむ そうく) 
ネットワークシステム部門 2015年入社 情報ネットワーク学専攻

確実にデータを送り届ける

センサーノードと呼ばれる小型のユニットを自然環境や社会インフラなどに多数配置し、センシングして、そのデータを集める無線センサーネットワークの研究をしています。センサーノードは、センシングするデバイスと、データを送る通信デバイスで構成されています。私の担当は通信デバイスで、自律したセンサーノード同士が連携し、集約装置へデータを欠かさず送り届けるための通信方法が研究テーマです。それぞれのセンサーノードは、周囲のセンサーノードの中から安定して通信できる相手を最初に自律的に探し出し、その後はそのセンサーノードと定期的に通信します。何らかの理由で通信ができなくなると、消費電力を最小限に抑えつつ、新たな通信経路を再設定し、データを再送します。無線センサーネットワークで重要なことは、確実にデータを送り届けることです。

金 瑞旭の写真

無線センサーネットワーク技術の図

コンパクトで賢い通信プログラムを考える

2015年4月の入社以来、この無線センサーネットワーク技術に取り組んでいます。シミュレーションを行い、良い感触が得られたら、実機を使って実験をします。データ再送の方法を提案し、研究チーム内の検討を経て初めて実験に進めた時はうれしかったですね。プロトタイプを作って実機を動かし、データの再送を確認した瞬間、手応えを感じました。また、これも試作機ですが、研究開発センターの敷地内や居室にセンサーノードを100台あまり置いて、2週間以上かけてデータを集めたこともあります。センサーノードの数だけ実験用のプログラムをチップに書き込むのが大変ですね。数が多いので、時間がかかります。チップに入るプログラムのサイズにも制約があり、その枠の中で効率を考えるところも結構難しい点です。

金 瑞旭の写真金 瑞旭の写真

研究者として平等に議論できる職場

理論を追求するのも良いのですが、考えたものを形にして世に出す経験ができる場所を求め、博士課程やアカデミックな世界ではなく、企業、それも通信事業者ではなく、電機メーカに就職する道を選びました。企業見学に来たときにネットワークシステム部門を見て、研究に力を入れていると思い、魅力を感じました。大学OBの話を聞いてみたところ、ラボの雰囲気は結構自由であることも伝わってきて、ここで研究してみたいと思いました。入社後もイメージは変わっていません。研究チームではメンバーの意見をしっかりと聞いてくれるので、そこがうれしいですね。研究者として平等に議論できる雰囲気が、研究開発センターにはあります。

金 瑞旭の写真

学生の皆さんに一言

学生の皆さんに一言!『こだわりすぎは、自分の可能性を狭めます。』

たとえば「この領域の研究がしたい」という思いが強くあり、その領域の研究ができる就職先を選んだとします。その領域がある程度広ければ、それで構いません。しかし、研究テーマは変わることもあるので、その領域が狭すぎると、戸惑う可能性があります。こだわりすぎるのは良くないと思います。将来、いろいろなことができる可能性のある会社がいいと私は思います。