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研究開発センター

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研究者紹介

第一線で活躍している研究者と研究をご紹介

“機械に学ばせ、自動化する” 機械学習技術 中田 康太 
アナリティクスAI部門 2006年入社 地球惑星科学専攻

人間の判断を、機械に置き換える

機械学習やデータマイニングの技術を利用して、工場の生産性を上げる取り組みをしています。最先端の工場の生産ラインでは、毎日膨大な量のデータが生み出されます。あまりに量が多いので、人の目でそのすべてを見切れるものではありません。そこで、人が見て何かをすぐ判断できるかたちにデータを自動的に整え、今まで人が判断していたプロセスを自動化・省力化することを目指しています。たとえば、人はできあがった製品を見て、これは良い、これはだめだと仕分けをしますが、その判断基準を機械に教えてあげれば、仕分けの工程を機械で自動化することができます。今まで研究室で論文を書いてきたことが、現場で本当に有効に働くのか、工場で検証しているところです。自動化できるところは機械で自動化し、人は、人でなければできないところに力を注ぐ、そのように支援していくつもりです。今は大きな工場にしかデータがありませんが、ビッグデータやIoTが常識の世の中になれば、小さな工場でもデータを取るようになるでしょう。データをビジネスにすることが当り前になったときに、この技術が広く使われているというのが理想です。

中田 康太の写真

機械学習技術の図

週の半分は研究開発センターの外

機械学習やデータマイニングの技術がきちんと機能するようなかたちで課題を定義するところ、実はこれが一番大変です。課題が定義できれば解決することができるのですが、それがなかなか難しいのです。機械学習やデータマイニングの技術がどのような場面で機能するのか、現場の方は知りません。そこで、まず私たちが工場に入り、現場で何が行われているのかをよく理解する必要がありました。研究当初は研究チームのメンバーが1か月工場に詰め、こういう課題を定義すればうまく行くのではないだろうか、と現場の方と一緒に話をしながら手探りで進む感じでした。大変苦労しましたが、論文を書くことだけでなく、技術を使う現場で試行錯誤することも非常に重要であることを実感し、勉強になりました。今でも週に2日は工場に通っていますし、別の会社とも仕事をしていますので、週の半分は研究開発センターの外で活動しています。

中田 康太の写真

東芝にしかない魅力的な素材で研究

大学では人工衛星のデータ解析をしていました。はじめは企業で働くことがイメージできませんでしたが、いろいろ話を聞くうちに、解析対象として人間系のデータがあることを知り、魅力を感じたことが、東芝を志望したきっかけです。人間系といっても、Webのデータは世の中に大量にあり、既に研究しつくされている感もあります。それに対し、工場内のデータやテレビの視聴ログなどの実データは、東芝にしかありません。そのようなデータを対象に論文を書き、現場で使えるようにする研究活動に、大きな魅力を感じています。また、工場の生産性を上げる取り組みは、研究開発センターの総合力を活かした取り組みです。関係する部門が常に情報交換を行い、連携して仕事をしています。最近は、研究者同士のつながりや連携で技術を大きく育てていくことを意識するようになりました。幅広い分野の専門家がいるということも、研究開発センターの強みの一つだと思います。

中田 康太の写真

学生の皆さんに一言

学生の皆さんに一言!『自分が楽しいと思うことを見つけて、行動に移す。』

学生時代は情報系ではありませんでしたので、入社したときに、まずはデータと名のつくものは全部食いついてやろうと意識していた記憶があります。広い範囲から、自分が楽しい、やれる、と思うところを見つけて行動に移すことが大切です。研究開発センターでは、半年に一度、自分の好きなことを発表できるポスター発表会が開催されます。入社してから3年間、仕事と直接関係はないけれど、自分が楽しいと思ったテーマで発表をしていました。工場の生産性を上げる取り組みのように重要な研究で声をかけてもらえるのも、普段の研究活動でアクティビティが高い印象を持ってもらえたからかもしれません。