Japan

研究開発センター

学生の皆様へ

研究者紹介

第一線で活躍している研究者と研究をご紹介

“自動車の安全運転支援性能に磨きをかける” 車載向け画像認識技術 奥村 麻由 メディアAI部門 2011年入社 コンピュータサイエンス専攻

車載カメラ用の画像認識

自動車に搭載したカメラで歩行者や障害物を検出し、自動的にブレーキをかけたりドライバーに注意を促したりする安全運転支援機能。東芝は、車載カメラが捉えた映像から運転の安全に関わる対象を認識する画像認識プロセッサVisconti™を開発しています。運転の安全に関わる対象はたくさんありますが、私は歩行者や自動車など、形が決まっている対象を認識する研究をしています。対象が変わっても、それを認識するアルゴリズムはほぼ同じなので、さまざまな対象に適用することができます。たくさんの画像を撮影し、『歩行者とはこういう形です』と膨大なパターンを学習させるところから始めます。従来は主に形の情報を使っていましたが、複数の色情報も含めて学習させることで、より正確に認識できるようになりました。背景と歩行者との微妙な色の違いを見分けることができるので、昼だけではなく、薄暗い夜でも歩行者を検出することができます。

奥村 麻由の写真

(画像認識)検出処理概要図

おばあちゃんにも説明できる研究内容

学生の頃は、腕や足の運び方など人の歩き方の特徴を映像から抽出して、その情報を元に人を認識したり、年齢を推定したりする研究をしていました。大学の研究室内で東芝は画像認識に強いと聞き、東芝に興味を持つようになりました。修士課程を終えると、博士課程に進み画像認識の研究者としてアカデミアの世界で極める、あるいは産業界に入り画像認識技術を製品に反映させる、という二通りの選択があります。企業の方が事業部や他のラボなど多くの人と関わっていく機会がある。それに、自動車に実装される技術なら、親やおばあちゃんにもこの自動車のこの技術を研究していると言える嬉しさもある。そう思い、東芝への入社を決めました。現在の研究テーマである人のパターンの認識は、学生時代の研究の範囲を超えて、新しく知ることも多いですね。製品化を前提とした技術の性能を、突き詰めて上げていく楽しさも感じています。
私は関西出身で学生時代も関西にいましたので、入社して初めて東京圏で生活することになりました。入社直後の東芝グループ全体の新入社員研修は、文系理系問わず関連会社も一緒に学校のような雰囲気です。そこで友だちができたことが、大変心強かったですね。

奥村 麻由の写真

認識率を100%に近づける

日頃は、認識対象の実画像データをたくさん集めてパターン化したり、それを使って実験をしたりしています。認識を誤った事例から、苦手なパターンの解析もします。実際に自動車を走らせて撮影した映像に対する認識性能の評価も行います。安全運転支援では対象を正確に認識することが重要なので、認識精度を向上させる工夫をしていきます。応用製品に直結した技術開発のため、スケジュール管理はかなり厳しいです。一人で考えているとすぐ煮詰まってしまうので、困ったらすぐに周りの人に相談してアドバイスをもらい、その結果を次のミーティングで報告して、開発のスピードを上げています。同じ部門に画像を扱うプロが揃っているので頼りにしています。職場では、ちょっとしたおしゃべりをしたり、出張のお土産を囲んで井戸端会議をしたりもします。すぐに相談できたり、疲れたらみんなでお菓子をつまんだりする時間があってこそ、効率的に仕事が進むと思っています。

奥村 麻由の写真

学生の皆さんに一言

学生の皆さんに一言!『就職活動は、自分の興味のあるところを受けるのがいい。』

就職難のため、不安から様々な企業にエントリーするという話も聞きますが、最終的には自分がやりたいことができる会社に入って欲しいですし、自分の興味のある会社を受けるべきだと思います。自分が好きな“何か”を持っておく。逆に勤務地は、今いる場所でなくてもいいかなと思います。飛び出してみると、失うものより得るもののほうが多いですよ。