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研究開発センター

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研究者紹介

第一線で活躍している研究者と研究をご紹介

“新素材で競争力の高い電池を作る” 二次電池SCiB™技術 吉間 一臣 
機能材料部門 2012年入社 分子応用化学専攻

活物質を工夫し、性能を評価する

東芝のリチウムイオン二次電池SCiB™の次世代型を生み出すことを目標に、日々研究を行っています。電池には正極と負極があり、それぞれにリチウムイオンの受け渡しをするための活物質があります。私は特に負極側の活物質について研究しています。電池を構成する部材の中でも活物質を変更すると、電池の性能はがらりと変わります。その活物質を合成するところから始めて、製品に近い形の電池を作り、充放電を繰り返して評価します。SCiB™の5年後、10年後を見据えて、より大きな容量、より長い寿命、より高い安全性など、競争力の高い製品を作りたいと思っています。性能がいくら優れていても、コストが見合わなければ製品化はされません。この点が、大学と企業の一番の違いではないかと思います。

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二次電池SCiB(TM)技術の図

上司の「アメイジング」が最大のご褒美

ほぼ毎日、年がら年中、新しい電池を作っています。製品に近い試作品を作り、お客様からのご要望に応えることもあります。試作品を作ることで、研究段階の電池ではわからなかった課題が見えてくることがあります。研究部門でありながら、生産や製品のことも考えて研究できる環境は恵まれていると思います。電池の内部では化学反応が起きているので、実際にやってみないとわからないところがあります。シミュレーションでは対処できない部分は経験と勘で進めていきます。研究者には最終的にはセンスが必要だとも言われるので、センスを磨くには経験を積むしかないと思っています。私の上司はSCiB™の立ち上げの頃から研究に取り組んできた人で、経験豊富です。いつも私たちが実験しているその先を見据えています。上司が想像もしていないような性能を出すと、ひとこと「アメイジング」と言ってくれます。入社して5年目ですが、一度だけ「アメイジング」が出ました。とてもうれしかったですね。その日はちょっといい日になり、お酒を飲みました。

吉間 一臣の写真吉間 一臣の写真

新しいもの生み出し、社会に還元する

企業に就職することは、一種の恩返しという感覚でした。親に育ててもらい、お金も出してもらい、大学院まで行かせてもらいました。それを社会に還元したいという思いがずっとあり、そういう意味でものづくりをしたいと考えていました。格好よく言えば、それまで培ってきた知識から新しいものを作り社会に還元したいということです。研究開発センターはそれができる場だと思います。大学でも電池を研究していましたし、SCiB™は入社以来5年間取り組んできたテーマです。これまで積み重ねてきた経験と時間を生かして、将来、新しい材料で新しい電池を作れたら理想的ですね。自分の時間の一割を割いて自分の好きなことを研究できるアンダー・ザ・テーブルという制度があるのですが、そのテーマも、電池です。電池にもいろいろな種類があるので、世の中で今、どのような電池が注目されているか、リアルタイムで情報を集め、チャンスが転がってきたときにすぐに動き出せるように準備しています。

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学生の皆さんに一言

学生の皆さんに一言!『後悔しないように、自分の優先度を大切にしましょう。』

人によって優先するものは違いますよね。違っていて構わないのに、誰かに話して「それ違う」と意見されると、他人の意見を少し取り入れて妥協してしまう。そういうこと、ありませんか。それでは優先度の逆転現象が起きてしまいます。会社を選ぶ時、たとえば勤務地は自分の地元が良いと思ったとします。それは人には言いにくいことかもしれませんが、それでも自分の優先度は大切にしましょう。そういうところを大切にすれば、後悔しないと思います。