東芝のビジネス

電子デバイス事業
未来の自動運転を担う車載マーケットへの取り組み Vol.2

鉄道ビジネスの海外営業として、プロジェクトをまとめる。世界を舞台に、大きな充実感を持って働く。
PROFILE
横溝 真一 ストレージ&デバイスソリューション社
電子デバイス営業統括部 車載営業推進部

2009年入社 商学部卒
グローバルな市場で、影響力を持つ大きな仕事がしたいと思い東芝に入社。入社後は、海外現地法人を支える戦略部署である海外営業統括部で営業企画に携わる。海外営業統括部時代に車載マーケットを経験し、2012年より現職。※組織名称は取材当時のものです

入社3年目から車載マーケットの重責を担う

わたしが所属する車載営業推進部では、自動車のデジタル化を「安全」「環境」「情報」という3キーワードで捉え、お客さまへと展開しています。現在わたしは「情報」分野を担当。自動車に搭載されるカーナビゲーションシステムや、ディスプレイオーディオなどのインフォテイメント(infomation 情報+entertainment 娯楽)市場向けに、東芝を代表する製品であるNAND型フラッシュメモリ製品を拡販するプロジェクトに携わっています。お客さまへの直接営業は国内外の営業担当者が担いますが、ニーズのヒアリングや提案活動を通じて、営業担当者と同行して動くことは珍しいことではありません。また、顧客ニーズを具体的な形にするためには、技術・品質といった関連部署との連携も欠かせません。お客さま、営業担当、社内関連部署と多くの人の意見を聞き最適解を模索し、答えを導き出すこと。これこそが、わたしたちが担う仕事となります。わたしが扱うNAND型フラッシュメモリ。これは従来、スマートフォンやタブレットなどの民生機器で多く使われてきました。わたしのミッションは、NAND型フラッシュメモリをいかに車載マーケットで展開していくかということですが、この転換は決して簡単なことではありません。

それは民生向けと車載向けとでは要求される機能や規格、さらにはサポート条件などが違ってくるからです。他にも製品評価や管理面で追加リソースも考えなければなりません。しかし、お客さまのニーズに応えるための課題を一つひとつ粘り強く解決していくことが、わたしの仕事だと思っています。

コミュニケーションスキルをもとに、未来へ

例えば同じNAND型フラッシュメモリでも、民生向けであれば求められる温度保証は、マイナス25度から85度の範囲が一般的です。しかし車載となるとその範囲は一気に拡がり、マイナス40度から85度となります。こうしたことを技術的に実現するにはどうしたらいいのか。また一方で、そこまでの温度保証が必要なのかどうか…。市場性評価、投入コスト、売上予測などさまざまな観点から情報を集め検討するのです。検討には、最前線でお客さまと向き合う営業担当者、技術・品質を担う関連部署などとの緊密な関係構築が大切になります。関連する各部門と意見交換し調整していくプロセスでは、部門毎の考え方の違い、現状での優先順位など、関わる人たちを同じ方向に向けるだけの説得力が求められることを痛感しています。しかしお客さまの要望に応えるべく社内を調整し、民生市場向けに東芝が培った知見を車載マーケットという社内での重点市場に活かす。このプロセスに関わることができる喜びや手応えは、しっかりと感じています。実際に、わたしたちの製品を搭載した自動車を見ると、こころから嬉しさが沸き上がってきます。

スマートフォンをはじめとする外部機器との連携やインターネット接続などのデジタル化、自動運転など、この先の自動車産業の発展や変化を考えると、自動車内の情報量をいかに制御していけるかが重要なポイントになると思っています。その意味では、わたしが扱うNAND型フラッシュメモリは、自動車が進化するうえでのキーパーツになると確信しています。

海外実務研修での手応えが、大きな財産に

車載営業推進部に異動後、わたしは半年間の海外実務研修に参加することができました。訪問先は、アメリカのミシガン州・デトロイト市です。こちらにある現地法人で車載市場の営業企画に携わりました。わたしにとって初めての海外生活となったため一抹の不安は頭をよぎりましたが、言語や環境、文化の違う国で業務を成し遂げたという経験は、とても大きな財産となりました。

先に温度保証の話をしましたが、デトロイト市は日本に比べ気温も低く、冬などは体感温度でマイナス20度や30度になることは、決して珍しいことではありません。わたしは海外での生活を通じて車載に必要な温度を肌で感じることができたのです。このことばかりではなく多方面で日米での違いを体感できたことは、帰国後のわたしの発言の説得力を強めてくれたと感じています。現在は日本ばかりではなくアメリカやヨーロッパ、アジア各国の現地担当者とコミュニケーションを図っていますが、海外実務研修での気付きが役立っていると信じています。就職活動時は、社会に影響力が持てる仕事を、グローバルに展開する。そんな仕事に携わりたいと思っていました。しばらくは現在の車載営業推進部で知識・経験を積み上げ、いかなる企業や人を相手にしても的確に対応できるスキルを身につけ、いつの日か、海外で持てる力を存分に発揮し、車載市場で「東芝の半導体」を世界規模で展開していきたいと考えています。