半導体フロッピーディスクカードの発売について … 携帯性にすぐれた新タイプのメモリカードを開発 …

1995年5月15日

 当社は、メモリカードの新製品として、従来のフラッシュメモリカードのドライバー 部分とメモリ部分を切り離して、メモリ部分だけを持ち運びできる、携帯性を追及した 新タイプのメモリカードを開発し、7月末よりサンプル出荷を開始します。

本製品は、国際規格のPCMCIA(Personal Computer MemoryCard International Association)タイプ2に準拠したドライバーとしての親カード 「TH6MM080000AAA」と、16MビットNAND型フラッシュ・メモリ を搭載した記憶メディアとしての子カード「TC5816ADC」から構成しています。 本製品は、現在のフロッピーディスクに比べ、10分の1以下の容積および消費電力で、 10倍以上の処理スピードと約2倍の記憶容量を実現できるため、今後、PDA機器や サブノートパソコン、電子スチールカメラなど、小形・軽量で携帯性を志向した マーケットにおける需要を開拓し、平成8年1月より月産2万個規模で量産を開始、 来春には月産10万個規模の量産を目指します。

 当社は、本製品に加えて32Mビットおよび64Mビットの記憶容量の子カードに ついても順次商品化する計画で、1枚の親カードで各種の子カードに対応できる、 経済性にもすぐれたメモリーカードとして、新たなマーケットを開拓していく予定です。


新製品の概要

 

   タイプ          形 名             大きさ          サンプル価格  

  

 SSDF (親カード) TH6MM080000AAA  5.0 ×54.0×86.5mm  25,000円 

 SSFDC(子カード) TC5816ADC       0.76×37.0×45.0mm  12,000円 


開発の背景と狙い

 フラッシュメモリカードは、半導体不揮発性メモリを用いてパソコンなどに搭載する 外部記憶装置を構成するもので、(1)耐衝撃性に優れている、(2)小形化や低消費電力化 が大幅に図れる等の利点から、ハードディスクの置き換えとしてラップトップ、 ノートブック、サブノートなどの小形パソコンを中心に普及が本格化しつつあり、 当社としても現在2タイプ、12品種を商品化しています。
 さらにフラッシュメモリカードは、音声や画像よる機器の応用分野の拡大とともに、 カメラや携帯電話など各種機器の記憶メデイアへの応用も期待されています。
 本製品は、このような新たなニーズに対応するため開発したもので、 従来のフラッシュメモリカードに比べ、(1)さらに携帯性にすぐれている、 (2)1枚の親カードで各種の子カードに対応できるため経済性にすぐれている、 (3)多様な機器への応用が可能である等の特長があります。
 当社は、本製品のドライバーとしての親カードを「SSFD」(Solid State Floppy Disk)、記憶メディアとしての子カードを「SSFDC」(Solid State Floppy Disk Card)と名づけ、他の機器と組み合わせた新たなマーケットを開拓していく予定です。


主な特長

[SSFD]
  1. 国際規格のPCMCIA(Personal Computer MemoryCard International Association)に準拠しており、また、5V単一電源動作が可能なため、広範囲の システムに使用することができます。

  2. 子カードは、差し込むだけで簡単に挿入できるとともに、イジェクト機能により ワンタッチで引き出すことが可能です。

  3. コントローラとして、独自のシンプルなゲートアレイを採用し、低価格化を 図っています。

[SSFDC]
  1. 16MビットNAND型フラッシュ・メモリを搭載しています。

  2. 超小形(0.76×37.0×45.0mm)の記憶メディアとして、各種機器への応用が可能で す。

  3. データフォーマットは当社が提案しているSBFF(注)仕様に準拠しています。 (注)SMALL BLOCK FLASH FORMAT:PC Card Standard 1995でJEIDA Specific Extension としてリリースされる予定。

  4. 標準書き込み速度は300μ秒と、高速動作を実現しています。

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