世界初のWindowsNT(R)用リカバリシステムの搭載により信頼性を4倍に高めたグローバル・ネットワーク・サーバの発売について

1997年10月28日

同時発売のクラスタソフトウェア群により
システムの信頼性、拡張性もさらに向上

 当社は、パソコン(PC)サーバのラインアップを一新し、 障害発生時に自動的に障害発生直前の状態に戻って再実行することによりサーバダウンを回避するWindowsNT(R)用リカバリシステム 「スーパー・フォルト・レジリアント(Super Fault Resilient(SFR)*1)」機能搭載モデルなど「グローバル・ネットワーク・サーバ GSシリーズ」 5機種12モデルを商品化し、本日から営業活動を開始します。
 また、当社が独自に開発した「分散ノード連携(DNC)*2」技術により実現したWindowsNT(R)用のクラスタソフトウェア 「DNCWARE for HA*3(WindowsNT(R)用)」と「DNCWARE for OPS(Oracle Parallel Server)」 及びRAIDディスク装置「ArrayFort」もあわせて発売します。

*1: Super Fault Resilient(SFR):当社が独自開発したサーバの耐障害性を高める機能。 今まで再起動で対処していたサーバのハードウェア及びソフトウェアの間欠故障を救済し、 システムダウンを回避することが可能。QRM*5とログトレース機能*6からなる。
*2: 分散ノード連携技術(DNC(=Distributed Nodes Cooperation)):当社が開発した新技術で、 あらかじめ用意されたテンプレートからGUIを使って、 パラメータなどを設定することにより簡単にクラスタシステムの構築を可能にする技術。
*3: High Availability:2台以上のサーバのクラスタ結合による信頼性向上技術

 現在、基幹業務への導入などにより、 PCサーバに対する高信頼性・高可用性のニーズが一層高まっています。 当社は、従来よりRAID、冗長電源、ハードディスクのホットスワップ、 サーバ監視機構等をエントリモデルにも搭載可能にするなど、 信頼性を高めた商品を開発してきました。今回、 PCサーバに対する一層の高信頼性・高可用性を求めるニーズに対応するため、 「GS700FR」と、「DNCWARE for HA*3(Windows NT(R)用)」を商品化します。

 「SFR*1」技術を採用した「GS700FR」は当社従来機種(GS700)に比べ4倍の高信頼性を実現します*4。 「SFR」技術は、当社が独自開発した「クイックロールバック機構(QRM)*5」と、 システムトレースやログを採取する「ログトレース機能*6」とからなり、 これまで課題であったサーバ本体のハードウェア及びソフトウェアの間欠障害の発生時に、 自動的に障害発生直前の状態に戻って再実行することでサーバダウンを回避するものです。

 「DNCWARE for HA(WindowsNT(R)用)」は、 当社が開発した分散ノード連携技術(DNC)*2により、最大256台までのPCサーバをつなげられる技術を持ったクラスタ型HAソフトウェア(なお、今回の製品化は最大4台まで)で、 SFR搭載モデルと組み合わせることにより、一層の信頼性向上を図ることができます。 当社製PCサーバだけでなく他社製PCサーバとの接続も可能なことから、 より柔軟で拡張性のあるHAシステムを構築することができます。

 「DNCWARE for OPS」はオラクル社のデータベースソフト 「Oracle Parallel Server Option」と組み合わせることで最大4台のサーバからパラレルにデータベースにアクセスできるクラスタソフトウェアです。

 また、クラスタシステム構築に最適なRAIDディスク装置の新商品として、 最大4台までのPCサーバをつなぐことができる「ArrayFort AF1000」もあわせて商品化しました。

 GS新シリーズは、SFR搭載モデルのほか、 インテル社の最新プロセッサ「Pentium(R)IIプロセッサ」を搭載した部門サーバ向けエントリモデルから、 「Pentium(R) Proプロセッサ(200MHz,1MB キャッシュメモリ)」 を最大4個まで搭載することができるエンタープライズモデルまで全5機種12モデルのラインナップを揃えています。 また、新シリーズは、本体のシステム設定やRAIDの設定、Windows NT(R)のインストールを容易に行える 「SetupInstructor」などの運用管理ソフトウェアを標準添付するなど、 運用管理面での強化を図っています。

 今回商品化したGS新シリーズでは、 SFR機能、分散ノード連携技術といった従来なかった新しい高信頼性技術の採用、 「SetupInstructor」などの運用管理ソフトウェアによる運用性の大幅な向上により、 従来に比べサーバ運用管理コストの大幅な削減を実現できます。 「GS700FR」と「DNCWARE for HA」との組み合わせによるクラスタシステムで当社の従来機種 (GS700を2台つないだHAクラスタシステム)に比べサーバの運用管理コストを約30%削減することができます。
(内訳:SFR技術とDNCWAREの組み合わせでの信頼性向上でシステムダウンを回避することにより約10%、 運用管理ツールで約20%)

*4: 当社調べ
*5: Quick Rollback Module(QRM):ハードウェアとソフトウェアの障害を救済する機能。 待避メモリにCPUやメインメモリの状態変化を逐次セーブし、 障害発生時にこの待避メモリの内容を使用して、障害発生前の状態に戻し、 自動的に再実行する。
*6: ログトレース機能:ソフトウェアで保守性を向上させる機能。 トレース機能とログ機能MFL(Motherboard Failure Information Logging)とからなる。 トレース機能は、Windows NT(R)のシステムトレースを採取するソフトウェアで、 I/Oの割り込み履歴やプロセッサ間割り込み履歴などを記録する。 MFLは障害直前のログを採取するソフトウェアで、 プロセッサの故障情報レジスタなどのログを採取する。


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  • Pentiumは米国Intel Corporationの登録商標です。
  • Microsoft、Windows 、Windows NTは、米国Microsoft Corporationの米国及びその他の国における登録商標です。
  • Netscape EnterpriseServer、MailServer,ProxyServer,CommunicatorはNetscape Communications Corporationの商標です。


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