開発の背景

 現在、半導体のパッケージは、加熱や化学的な処理によって、 不溶解性の製品に変化する熱硬化性樹脂のエポキシ樹脂が主流ですが、 樹脂が熱硬化性のため、製品の封止成形時に発生する残留樹脂の再利用が難しく、 廃棄物として処理しています。
 また、難燃性を確保するために添加している難燃剤や難燃助剤は、 燃焼時や土中投棄後に有害ガスが発生するおそれがあります。
 このため、現状の熱硬化性樹脂に代わる環境面に優れたパッケージ用樹脂が求められています。

 当社は、このようなニーズに対応し、トランジスタ用のパッケージとして、 射出成形による成形性の確認や信頼性試験などを繰り返すことにより、 耐熱性や流動性、密着性に優れた樹脂の特性を抽出し、 その特性を有した熱可塑性樹脂(PPS)を出光マテリアル株式会社と共同で開発しました。

 当社は、本樹脂を当初、トランジスタ用のパッケージとして応用し、 今後はさらにその他の個別半導体への応用も検討していきます。


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