ビルのエネルギー使用量を約10%削減した、環境にやさしい統合ビル管理システム「BUILDAC(ビルダック )-GT」の発売について

1998年7月8日

ビルの受変電や照明、空調、エレベータなどの統合管理を行う
「BUILDAC」システムに当社独自の空調省エネルギー制御機能を追加

東芝統合ビル管理システム
「BUILDAC-GT」
(監視・操作端末)

 当社は、新たに開発した空調省エネルギー制御機能を搭載し、 ビルのエネルギー使用量を約10%*1削減できる環境にやさしい新統合ビル管理システム「BUILDAC-GT」を商品化し、 本日から営業活動を開始します。

 新製品の空調省エネルギー制御機能は、 ビルの空調熱負荷や室温変化の予測に基づいた運転制御を行うことで空調機の最適な省エネルギー運転を実現する「需要予測型空調省エネルギー制御機能」と、 日本人に合った快適性指標であるニューロPMV*2を利用し省エネルギーと快適性を両立させる空調条件を自動選択する「快適空調制御機能」で構成されています。

 さらに新製品は、制御機能やデータベース機能をもたせた当社独自の「ローカル・オブジェクト・コントローラ(LOC)」をシステムの最小単位とし、 末端の現場設備側に配置することで負荷の分散を図り、受変電や照明、 空調、エレベータ、セキュリティなどを高度に管理し、 多様化するビルの使用形態に十分対応できるシステムです。
 中小規模ビルから数十万mを超える大規模ビル群まで対応できる柔軟で効率的なシステム構築が可能です。

 また、オペレータの監視・操作用端末には産業用パソコン、 OSにWindowsNT、幹線LANにEthernet、支線LANにLONWORKS*3を採用し、 オープン化対応のシステムを実現しています。

 なお、この新製品は、平成5年度から平成9年度の間に、 通商産業省工業技術院の「エネルギー使用合理化関係技術実用化開発費補助金」の交付を受け開発しました。

 当社は、新製品の発売に併せて、省エネルギー効果の診断などのコンサルティングサービスにも積極的に対応して行きます。

*1: 当社、東芝神戸ビル(地上14階、22,000m)での省エネルギー効果実証試験による試算では、 東芝神戸ビルにおける年間のビル全体のエネルギー消費量の約10%の低減が見込め、 これは運転費に換算すると、年間約2千万円の節約に相当します。
*2: Predicted Mean Vote(予測平均申告)の略で、 デンマークのFanger教授によって提案されたISO規格の一つ。 人間の温熱感覚を温度・湿度だけでなく、 平均輻射温度・気流速度・着衣状態・活動状態を加えた6因子で数値化した快適指標です。
「ニューロPMV」は、ニューラルネットワークで学習して求めた日本人にあった快適性指標です。
*3: 米国Echelon社がライセンスをもつ、 ニューロンチップを使った分散制御ネットワークシステムです。


新製品の概要
開発の背景と狙い
新製品の主な特長
新製品の主な仕様
新製品の主な機能
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