中国でのタングステン製造合弁会社設立について

1998年7月9日

 当社は、中国有色金属工業グループの贛州有色金属冶煉廠と中国有色金属進出口江西公司および三井物産株式会社との共同出資により、 主に照明用フィラメントとして用いられるタングステンワイヤおよびモリブデンワイヤの製造・販売を行う合弁会社を中国・江西省に設立することで合意し、 合弁契約に調印しました。

 新会社の名称は、「江西東芝電子材料有限公司」で、 タングステンワイヤ・部品の材料であるパラタングステン酸アンモニウムを贛州有色金属冶煉廠から購入し、 還元から細線までの加工を行います。

 中国は、世界の生産量の7割を占める最大のタングステン資源国であり、 今回の合弁先である中国有色金属工業グループがタングステンを最も多く生産しています。 今回の合弁会社設立によって、当社は鉱山と直結することになり、 良質なタングステン材料を長期安定的に確保することができます。
 また、中国は、今後、照明機器をはじめとして複写機、 プリンタなどの各種機器の市場伸長にともない、 これらの機器に用いられるタングステンワイヤの大幅な需要拡大が見込まれており、 新会社は、中国における現地製造販売拠点となります。 さらに、将来的には、 合弁先の持つ豊富な非鉄金属資源を活用した電子部品用材料全般への事業展開も図っていきます。

 贛州有色金属冶煉廠は現在、良質なタングステン鉱石を産出する江西省において、 中国有色金属工業グループ内からタングステン鉱石の供給を受け、 その精製からワイヤまでの一貫生産を行っています。 新会社は、既存の基礎技術や技能、製造設備、 建家などの製造基盤を活用するとともに、当社の製品技術および製造技術を導入することによって、 中国国内では製造の難しい高品位製品の早期立ち上げを実現できます。

 新会社は今月中に設立する予定で、贛州有色金属冶煉廠敷地内に立地します。 新会社は、98年10月からの生産開始を予定しています。
 新会社の資本金は3,130万元で、出資比率は当社58.5%、 贛州有色金属冶煉廠31.9%、三井物産5.3%、 中国有色金属進出口江西公司4.3%です。

新会社の概要
社  名 江西東芝電子材料有限公司
設  立 1998年7月(予定)
資 本 金 3,130万元(4億7,200万円)
所 在 地 中国・江西省贛州市(贛州有色金属冶煉廠内)
総 経 理 永田 光弘
従業員数 約120名
操業開始 1998年10月(予定)


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