X線CT装置「Asteion(アステオン)」シリーズの販売について

1998年10月12日

0.75秒高速スキャンで操作性に優れた高速ヘリカルスキャンCT

株式会社 東芝
東芝メディカル株式会社

 当社は、1回転あたり0.75秒でスキャンできるヘリカルスキャン方式*1の全身用X線CT装置の高級機種として操作性を向上させた「Asteion(アステオン)/VR」他1機種を商品化し、 10月より販売を開始します。販売は東芝メディカル株式会社が行います。

 今回販売を開始する2機種は、0.75秒高速スキャン、固体検出器・熱効率の良いX線管球搭載、 と高級機として求められる基本仕様をすべて満たした上、 当社独自の「リアルテクノロジー」を搭載した、 当社の「Xvigor」シリーズの後継機種です。 国内市場と同時に海外市場へも投入し、 「Asteion」シリーズで年間900台の販売を予定しています。

 新製品は、胸部検査をする際、0.75秒の高速スキャンにより、 1回の息止め(30cm領域を20秒強、スクリーニング目的なら10秒強)で撮影を終了することができます。 このため、患者の負担を大きく軽減することができます。 さらに、連続撮影に最適な熱効率の良いヘリカル用X線管球を搭載しているので、 待ち時間を不要とし、多くの患者をすばやく検査することができます。 さらに、患者への被曝も重要な開発要素として捉え患者被曝の原因となる低エネルギーX線を大幅にカットするX線フィルターを新規開発し搭載してます。

 加えて、画像を動画としてリアルタイムに表示することができる当社独自の「リアルテクノロジー」(CT透視*2)を搭載しているので、 外科手術を行わずに針やカテーテルによる検査や治療を行うことができます。

 コンソールには、最高級機「Aquilion」と同じく、 新規開発のグラフィック・ユーザ・インターフェースを搭載、 パソコン感覚で簡単に操作が行なえます。 また、標準コンソール上でのカラー3次元処理が可能となるので、 画像収集後、即座に同一コンソールで3次元画像での診断がおこなえます。 さらに、ディスク容量は従来の4倍の容量を持つ業界最大の12GBを標準で装備し、 モニターには見易い大型21インチカラーモニターを採用しています。

*1: ヘリカルスキャン方式
X線管の連続回転照射と寝台の連続スライドの組み合わせで、 体軸方向に沿ってらせん状に撮影データを連続収集するスキャン方式。 1断層撮影ごとに寝台をずらして間欠的に撮影データを収集する従来CT撮影方式に比べ、 臓器全体などの広範囲を高速に撮影できる。
*2: CT透視
リアルタイムにCT画像を確認しながら穿刺術や インターベンション術を施行できるシステムで弊社が1993年に世界で始めて発表した画期的テクノロジーであり最小侵襲性治療(Minimally Invasive Treatment)へ貢献している。


新製品の主な概要
開発の背景と狙い
新製品の主な特長
新製品の主な仕様
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