米国・ミップス・テクノロジー社との次世代マイクロプロセッサの契約締結について

1999年1月25日

 当社は、米国・ミップス・テクノロジー社(以下、ミップス社)と次世代の高性能RISC(縮小命令セット) 型マイクロプロセッサ「Ruby(開発コード名)」の設計に関してライセンス契約を締結しました。

 当社は、1989年からミップス社とRISC型マイクロプロセッサの分野において提携関係にあり、 今回、新たにミップス社が開発する次世代のマイクロプロセッサについてライセンスを受けるものです。

 「Ruby」は、主としてデジタルテレビ用セットトップボックス向けの高性能64ビットマイクロプロセッサで、 情報処理量が飛躍的に増大するデジタルテレビに対応して、 21世紀には動作周波数1ギガヘルツまでの超高速動作を実現できます。 「Ruby」の実行性能としては、最大1,000MIPS(1MIPS=1秒間に100万回の命令を実行)の高速領域をターゲットとしています。

 昨年、英国と米国において相次いで地上波でのデジタル放送が開始されており、 日本においても2000年からのBS放送のデジタル化をはじめとして順次、 地上波放送でもデジタル放送開始が予定されています。このような動きとともに、 デジタルテレビをはじめとするデジタル家電という新たな市場が創造され、 また、今後、需要の急拡大が見込まれています。 一方、デジタル家電は従来の製品を大幅に上回る性能を実現するため、 機器に使用されるマイクロプロセッサに対しては、さらなる処理速度の向上が求められてきます。

 このようなニーズに対応するため、当社は、 ミップス社が1999年末までに開発を行う「Ruby」の設計に基づき、 2001年を目標にセットトップボックス用高性能マイクロプロセッサの製品化を進めていきます。

「Ruby」の主な仕様

演算速度 750~1,000MIPS
動作周波数 最大1ギガヘルツ
動作電圧 1.5ボルト
開発環境 Verilog

ミップス・テクノロジー社概要

社   名 MIPS Technologies, Inc.
代 表 者 John Bourgoin(ジョン・ボルゴイン)CEO/President
資 本 金 18.8M$(98/9末)
設 立 年 1984年
本社所在地 米国・カリフォルニア州マウンテンビュー
従業員数 約100人
事業内容 ハイパフォーマンスRISC型マイクロプロセッサの設計・開発・ライセンス


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