「Java(TM)Card」の開発とサンプル出荷について

1999年2月3日

 当社は、将来、クレジットやEC、 ポイントカードなどの様々なICカードに幅広く利用されることが期待されている「JavaTMCard(当社商標:JMAGIC(ジェイマジック))」 を国内メーカで初めて開発し、特定顧客に対し本日からサンプル提供を開始しました。

 「JavaTMCard」は、 Java言語で記述したアプリケーションとデータを包含したアプレット*1を複数書き込める機能をもつほか、 カード発行後においても、アプレットの入れ替えや削除によりアプリケーションの追加や変更、 削除が可能となります。

 これにより、アプリケーションをROMに焼き付けている従来のICカードが、 一度発行するとプログラムの変更ができず発行後は用途が規定されてしまうのに比べ、 「JavaTMCard」では、 事業者が複数のサービス(アプレット)をあらかじめ書き込むことができるほか、 新たなサービスへの書き換えや期間限定のオリジナルサービスなどもカードを再発行することなく容易に展開できるようになります。

 当社は、「JavaTMCard Forum*2」に加入し、 仕様の策定に積極的に参画してきました。仕様についてはフォーラムにおいて細部を検討中ですが、 当社は、既に規定されている基本機能に従いサンプル版を開発し、 テスト環境をふくめた評価ツールとともに特定顧客にサンプル提供することで事業化に向けての評価・検討を進めていきます。

 なお、本年夏に第2期実験をスタートさせる神戸市での電子マネー実証実験「Smart Commerce Japan*3 PartII」において 「JavaTMCard」を利用する予定で、 99年末の利用開始に向けさらなる機能強化をはかっていきます。

*1: Java言語で作成しICカード用に最適化した小さなアプリケーションソフトウェア。 事業者が独自のアプレットを書き込むことで、 他の事業者と違った独自のサービスを展開できる。
*2: 1997年4月に結成され、 Bull、De La Rue、Gemplus、G&D、 IBM、Motorola、Schlumberger、日立、 NEC等国内・海外の主要カードおよびシステム・メーカが参加。
*3: VISA、ダイエー、 東芝が中心となって結成した電子マネー(VISA CashおよびICクレジットカード)実験のためのコンソーシアム。 第1期は97年10月から98年3月にかけて実証実験を行った。 第2期実験にあたっては東芝、東芝テック、ダイエーオーエムシーを幹事会社に、 住友クレジット、ミリオンカード、日本信販、UCカード、DCカードが参加して、 本年6月よりスタートする。


開発の背景と狙い
「JavaTMCard」の特長
JavaTMCard(JMAGIC)の主な仕様
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  • Javaは米国Sun Microsystems,Inc.の米国およびその他の国における商標または登録商標です。


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