デジタル放送送出用MPEG2エンコーダシステム分野での提携について

1999年11月9日

BSデジタル放送各局より受注

株式会社東芝
日本ビクター株式会社

 株式会社東芝(以下、東芝)と日本ビクター株式会社(以下、日本ビクター)は、 国内におけるBSデジタル及び、地上波デジタル放送局用送出設備向けのMPEG2エンコーダシステム(映像信号圧縮システム)*注の共同開発に着手しました。

 東芝は、テレビ番組を送り出す放送局用送出設備の市場では、現在、国内で50%近いシェアを有しており、永年培ってきた運用ノウハウとシステム機器の高信頼性において、 国内各放送局から高い評価を得ています。一方、日本ビクターは、 米国・DiviCom社、C-Cube社との提携関係により、 世界トップクラスのMPEG2エンコーダ装置の開発、製造、販売を行なっています。

 両社は、2000年末に開始されるBSデジタル放送、 さらには2003年に開始が予定されている地上波デジタル放送に向けて、 各々の得意のテクノロジーを生かして業界トップクラスの機能を実現するシステム構築を目指します。 日本ビクターはHDTVをはじめとしたMPEG2画像エンコード技術、 東芝は多チャンネルの番組送出・運用及び多様な信号フォーマット(1080I、720p、480p、480I)への対応を実現するシステムインテグレーション技術を強みに、 国内のデジタル放送システムに適合したMPEG2エンコーダシステムの製品仕様及びシステム運用に関わる基本設計を共同で行ないます。

 なお、MPEG2エンコーダのハードウェア開発、製造は日本ビクターが担当し、 同MPEG2エンコーダの放送局用送出設備へのシステムインテグレーション及び放送局への販売は東芝が担当します。

 今回の共同開発に先立ち、東芝のデジタル放送局用送出設備と日本ビクターのMPEG2エンコーダは、 郵政省を中心に進められている地上波デジタル放送の各種実用実験においても数多く採用されました。同実用実験の結果、各放送局からシステムの性能と実績に関して高い評価を得ることができ、 東芝はBSデジタル放送局用送出設備を、 ビーエス日本、ビーエスフジ、ビーエス朝日、ビーエスジャパンとWOWOW(日本衛星放送)のBSデジタル放送5局より受注しました。 そして今回、この内の4局に両社が共同開発するMPEG2エンコーダシステムが搭載されることになりました。
 東芝と日本ビクターは、今後さらに両社の強みを活かして地上波デジタル放送に向けた放送送出用MPEG2エンコーダーシステムの共同開発を進め、 放送局の運用ニーズに適した、高性能で高い信頼性を持つMPEG2エンコーダシステムを提供していきます。

*注 MPEG2エンコーダシステムとは、放送の信号をMPEG2という世界標準規格に準じて圧縮するシステムで、デジタル放送における番組の多チャンネル化や高精細(HDTV)化には不可欠なものです。


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