次世代携帯電話向けLSIのインターフェース仕様に関する共同開発について

2001年2月19日

株式会社 東芝
インフィニオン・テクノロジーズAG

 株式会社東芝(以下、東芝)と独・インフィニオン・テクノロジーズAG(以下、インフィニオン)は、 東芝のMPEG-4画像圧縮伸長(コーデック)LSIとインフィニオンのベースバンドLSIとのインターフェース仕様を共同で開発しました。 両社のLSIを採用することで、動画像再生機能やテレビ電話機能を付加した次世代携帯電話の実現を容易にできます。

 両社は、東芝のMPEG-4コーデックLSI「TC35273XB(T3)」と、インフィニオンが開発した、 UMTS(Universal Mobile Telecommunications System )/GSM(Global System for Mobile)のデュアルモード携帯電話向けベースバンドLSI「M-GOLD」とのインターフェース仕様を共同開発しました。 これにより、欧州やアジアを中心として多数の国で採用されるデュアルモード次世代携帯電話において、 マルチメディア機能のトータルソリューションを提供することが可能となりました。

 東芝とインフィニオンは、これまでDRAMの共同開発の実績があり、 現在では携帯電話をターゲットとした次世代メモリFeRAMの共同開発を行っています。 なお、両社は、共同開発したM-GOLDとT3をベースにしたシステムを、 今月20日から23日までフランスのカンヌで行われる世界GSM会議に出展します。

「M-GOLD」について

 インフィニオンが2000年9月に発表した世界初の1チップによるUMTS/GSMデュアルモード対応ベースバンドLSIです。 高度な集積技術によりUMTSとGSM/GPRS(General Packet Radio System)に対応でき、 UMTS/W-CDMA、UMTS/W-CDMA/GSM市場において搭載が可能です。

「TC35273XB」について

 東芝が2001年1月に発表した、1チップでMPEG-4圧縮伸長可能なLSIです。 12メガビットDRAMを混載しているため低消費電力で動作し、 混載していない場合に比べ電池の寿命が2倍以上になります。 MPEG-4の規格を十分にサポートしており、携帯電話のような無線通信だけでなく、 デジタルテレビや遠隔安全保守、監視などにも使用されます。

市場動向について

 携帯電話の世界市場は、2006年末までに約18億台になり、このうち50%以上が、 マルチメディアサービスに対応した第2.5/第3世代になると予想されます(Intex Management Service 2000年7月調べ)。 マルチメディア対応機能はモバイル端末の普及に大きな要因となり、 特にMPEG-4の圧縮伸長技術は不可欠となっています。 また、MPEG-4対応LSIは、ほとんどがモバイル端末向けに開発され、 2001年から2003年までの間で累積出荷が約3,000万個で、 2004年には6,000万個になると予想されています(Scottsdale 調べ)。

インフィニオンテクノロジーズAG概要

会 社 名 Infineon Technologies AG
代 表 者 Ulrich Schumacher(ウルリッヒ・シューマッハー)
設 立 1999年4月1日(独・シーメンス社の半導体部門が独立)
本 社 St.-Martin-Str. 53, D-81541 Munich, Germany
売 上 高 72億8,000万ユーロ(2000年9月期)
事業内容 有線通信と無線通信、セキュリティシステムとスマートカード、 自動車電装と産業機器などのアプリケーションへ向けた半導体デバイスおよびシステムソリューションと、 メモリ製品の供給
従業員数 29,000名

本資料についてのお問い合わせ先

インフィニオンテクノロジーズジャパン株式会社
マーケティングコミュニケーション課
TEL 03(5449)6439

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