新製品の主な特長

  1. SSMD方式のマトリクス検出器

    SSMD(Selectable Slice thickness Multi-slice Detector)方式の採用により、高速スキャン、高分解能スキャンのいずれにも対応できます。 検出器は、約3万5千超の素子から構成されており、体軸方向にも精度の高いデータが得られ、高分解能でシャープな画像が得られます。 中央には最少0.5mm用の素子を配しており、0.5mmX16スライスのisotropic分解能の高画質画像を得ることが可能です。

    SSMD
    Selectable Slice thickness Multi-slice Detectorの略。精密加工された検出器。 素子の出力を束ねることにより、任意のスライス幅を選択可能にしました。 束ねられた出力は収集装置(DAS)に送られます。 このDASが16スライスシステムでは16あることになります。

  2. 高速スキャンを実現

    1回転で、16スライスの同時収集とともに、1回転0.5秒の高速スキャンができます。 スライス厚0.5mmだと30cmの領域を約15秒でスキャン可能です。
    撮影が短時間で終了することから、患者を早く開放でき、また管球に対する負荷も小さく、冷却待ちがなくなるので、スループットが向上します。

    ヘリカルスキャン方式
    X線管の連続回転照射と寝台の連続スライドの組み合わせで、体軸方向に沿ってらせん状に撮影データを連続収集するスキャン方式。 1断層撮影ごとに寝台をずらして間欠的に撮影データを収集する方式に比べ、臓器全体などの広範囲を高速に撮影できます。

  3. 高画質

    0.5mmのような薄いスライス厚のヘリカルスキャンをルーチンで使用することが可能にな り、高分解能ボクセルデータに基づく、高精細で、滑らかな3D画像、MPR画像が得られます。

  4. 検査効率の向上

    一連の検査で必要なスライス厚のうち、1番薄いスライス厚で収集すれば、再構成リトライトでほぼ任意のスライス厚の画像を後から作成することができるため、ルーチン検査、精査、3D作成用のデータを1回のヘリカルスキャンで収集することが可能です。
    これにより、従来のような再撮影ということをなくせます。なお、再構成時間は最短0.5 秒の高速処理を実現しています。

  5. 優れた操作性

    マルチスライスの大容量データを快適に扱う数々の機能を搭載しています。 多くの画像を効率よく扱うためのイメージマトリクス表示や、スキャン後に自動的にMPRを作成する機能のほか、実際にフィルムに出力されるイメージ(仮想フィルム)を表示し、編集が扱えるフィルム処理機能などを搭載しています。

  6. リアルタイム技術

    世界最速秒速12枚のスピードでスキャン中にリアルタイムにCT再構成画像を表示できるので、スキャン位置や方向の確認、造影効果の確認が即座にでき、救急患者の検査で威力を発揮します。
    またこの技術を応用して造影剤の流入を自動検知し、最適なタイミングでスキャンを開始する当社独自の技術「リアルプレップ」も標準装備しています。 「リアルプレップ」は造影検査では欠かせない機能として定着しています。

  7. 患者被曝の低減

    管電流を連続的に変化しながらヘリカルスキャンを行い、撮影部位によって最適なX線量に制御することができます。 これにより、患者の被曝量を低減するとともに、撮影部位に依存しない高画質が全撮影領域で得られます。


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