NAND型フラッシュメモリコントローラ内蔵RISCマイコンの発売について

2001年11月19日

多数の周辺機能を内蔵したデジタル情報機器向け64ビットRISCマイコン

 当社は、NAND型フラッシュメモリコントローラを内蔵することで大容量のデータ処理を行うデジタル情報機器、ネットワーク機器などの設計を容易にできる64ビット RISC(縮小命令セットコンピュータ)マイクロプロセッサ「TMPR4925XB」を開発しました。2002年2月からサンプル価格4,000円で出荷します。

 新製品は、動作周波数200MHzに対応した「TX49/H2」コアをベースに、PCIコントローラ*1やDMAコントローラ*2など多くの周辺機能を内蔵していますので様々なシステム構成に対応できます。さらに、NAND型フラッシュメモリコントローラを内蔵することで、大容量データ処理を行うデジタルテレビ、PVR(Personal Video Recorder)などのデジタル情報機器や、インターネット関連の情報端末などの設計を容易にし、従来外付けしていたコントロールICも不要になります。

*1 PCI(Peripheral Component Interconnect): コンピュータにおけるバスアーキテクチャの1つ。
*2 DMA(Direct Memory Access)コントローラ:CPUを介さずに外部メモリや周辺回路間でデータを転送する場合にそれを制御する回路。

新製品の概要

開発の背景とねらい

 近年、映像や音楽などのデジタルコンテンツの急激な増加により、データを蓄積する媒体の市場が急速に成長しています。こうした動きに合わせ、大容量データ処理を行うデジタル情報機器や各種ネットワーク機器も増加する傾向にあり、組み込みの容易な制御用プロセッサが求められていました。

 当社は、このようなニーズに対応した64ビットTX System RISC「TX49ファミリ」の新製品として、従来品よりも内蔵機能の拡張を行い、NAND型フラッシュメモリコントローラを内蔵した「TMPR4925XB」を開発しました。今後も、TX49ファミリの派生品展開およびチップセットの提案を進めていきます。

新製品の主な特長

  1. NAND型フラッシュメモリコントローラを内蔵していますので、大容量データを扱うデジタル機器やネットワーク機器などへの組み込みが容易で、部品点数の削減が可能となります。

  2. SDRAMコントローラでは、512MビットSDRAMまでの接続を可能とするとともに、高速アクセスができる不揮発性メモリとして米国・Micron社が提唱しているSyncFlashTMメモリとの接続も可能にしました。

  3. 米国MIPSグループのRISCアーキテクチャをベースに、独自に開発した64ビットオリジナルプロセッサ「TX49/H2」コアを搭載するとともに、PCIコントローラ、DMAコントローラを内蔵していますので、機器の高速化を可能としています。さらに、PCMCIA、AC-Link、UART、同期式シリアルインターフェース、PIO、割り込みコントローラ、タイマ、RTCなどの機能を内蔵し、シングルチップソリューションとして幅広い分野への応用が可能です。

  4. 回路規模の削減により、従来品に比べ消費電力を2/3に低減しました。さらに、RF(Reduced Frequency)機能ではCPUクロックを1/2、1/4、1/8と動的に変更することも可能です。

新製品の主な仕様

お問い合わせ先

新製品についてのお客様からの
お問い合わせ先
セミコンダクター社
RISC営業推進担当
TEL 03(3457)3491


プレスリリース記載の情報(製品価格/仕様、サービスの内容、お問い合わせ先、URL等)は、発表日現在の情報です。予告なしに変更されることがありますので、あらかじめご了承ください。最新のお問い合わせ先は、東芝全体のお問い合わせ一覧をご覧下さい。