携帯電話の高速化に対応した8メガビット低消費電力SRAMの商品化について

2002年1月28日

8メガ低消費電力SRAMとして業界最高速40ナノ秒のアクセスタイムを実現

 当社は、最先端0.15ミクロンプロセス技術を駆使した8メガビット低消費電力SRAMを開発し、同クラスの製品として業界最高速40ナノ秒のアクセスタイムを実現した「TC55VBM316ASGN40」など8製品を商品化します。本日からMCP(Multi Chip Package)実装向けのウェハ製品として、2月からパッケージ製品としてサンプル出荷を開始します。

 新製品は、8メガビット低消費電力SRAMとしては業界最高速性能のアクセスタイム40ナノ秒を実現していますので、今後の携帯電話等で要求されるメモリシステムのウェイト時間の削減が可能になりシステムの高速化に大変効果的です。また、パッケージは、TSOPタイプ1に加え、高密度実装に適したCSP(Chip Size Package)としてFBGAもラインナップしました。なお、新製品はすべてパッケージの鉛フリー化に対応しています。

 今後、0.15ミクロンプロセス技術を駆使した4メガビットおよび16メガビット低消費電力SRAMを開発し、第2四半期に製品化する予定です。

*: ウェイト時間:メモリLSIにアドレスを入力してから読み出しデータが出力されるまでのサイクル数。

新製品の主な概要

開発の背景と狙い

 携帯電話端末におけるインターネット技術を利用したデータサービス等の拡大にともない、搭載されるメモリに対しても、低消費電力化や大容量化だけでなく、データ伝送スピードの高速化に対する要求が大きくなってきています。

 当社は、このようなニーズに対応するため、0.15マイクロメートルのCMOSプロセスを採用することにより、8メガ低消費電力SRAMとしては、業界最速40ナノ秒のアクセスタイムを実現した新製品を開発しました。

新製品の主な特長

  1. 最先端0.15ミクロンプロセス技術を駆使すること8メガビット低消費電力SRAMとして、世界最高速性能のアクセスタイム40ナノ秒を実現しています。

  2. 内部電源電圧降下回路を内蔵することにより、従来までの製品でサポートしていた外部電源電圧が将来製品にわたっても引き続きサポートが可能です。今回の新製品では、外部電源電圧として2.3V~3.6Vの使用が可能になっていますので、3.3Vシステムに加えて2.5Vシステムにも広く対応可能です。さらに、外部電源電圧1.65V~2.2V対応製品もラインナップされ、今後要求が増える1.8V電源電圧システムにも対応可能です。
    *: 内部電源電圧降下回路:外部電源電圧を降圧して内部回路に供給する、チップに内蔵された電源回路。これにより、内部回路を構成する微細トランジスタ(0.15ミクロン素子)の高速動作性能を実現しながら、素子の高信頼性も同時に確保できる。さらに内部動作電圧を低くできるので、チップ消費電力の低減にも大きな効果が得られる。

  3. パッケージは、従来品と同じTSOPタイプ1の12mmX20mmに加えて、小サイズの12mmX14mmも可能になりました。さらに、高密度実装に適した、CSP(Chip Size Package)としてFBGA7mmX7mmもラインナップに追加されます。今回開発した全ての8メガSRAM新製品において、パッケージの鉛フリー化に対応しています。

新製品の主な仕様

お問い合わせ先

新製品についてのお客様からのお問い合わせ先

技術に関する
内容について
セミコンダクター社
SRAM応用技術担当
TEL 045(890)2708
技術以外の
内容について
セミコンダクター社
SRAMマーケティング担当
TEL 03(3457)3401


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