ディスクアレイ装置「ArrayFortシリーズ」の最上位モデルの発売について

2002年4月4日

先進技術の採用により高速で信頼性の高いSAN環境構築を実現

ディスクアレイ装置「ArrayFortシリーズ」の最上位モデル 「AF3500」

 当社は、ディスクアレイ装置「ArrayFortシリーズ」のラインナップとして、最新インタフェースである2Gbps Fibre Channelの採用と、先進的なSAN(Storage Area Network)対応機能を搭載することにより、高速で信頼性の高いSAN環境を構築できる最上位モデル「AF3500」を商品化し、本日から営業活動を開始します。

 新製品は、2Gbps Fibre Channelの採用とコントローラのCPUや内部バスの高速化により、当社従来モデルに比べて2倍の最大380MB/sのスループットを実現します。

 さらに新製品は、先進的なSAN対応のバックアップ機能として、2TB(テラバイト)クラスの容量では業界初のハードウェア制御による装置内ミラーリング機能や装置間ミラーリング機能を備えています。
 LANフリーバックアップ*1を実現する装置内ミラーリングは、装置内の稼動ディスクからバックアップ用ディスクへデータをコピーするもので、新製品は、差分管理方式*2コピーの採用により、従来に比べバックアップ処理時間を最大50%短縮*3できます。
 データの保全性を向上する装置間ミラーリングは、ディスクアレイ装置間で直接データをコピーするもので、これにより運用系サーバに負荷をかけずに別の装置内のバックアップ用ディスクへデータをコピーすることができます。

 また新製品は、高信頼化機能として、搭載HDD全てを巡回し診断するHDDパトロール機能などに加えて、新たにHDDのS.M.A.R.T.機能*4に対応します。これにより、搭載HDDの自己診断情報を収集し、予防保全を行うことができ、より信頼性の高いストレージシステムを構築することができます。

 新製品は、従来「ArrayFortシリーズ」でサポートしていたWindowsNT(R)/Windows(R)2000、Linux、SolarisといったOSに加え、AIXもサポートするなど、オープン系のディスクアレイ装置としてマルチプラットフォームに対応しています。

*1: トラフィックの多いLANを経由しないでデータをバックアップすること。
*2: 稼動ディスクのデータの更新場所を管理することにより、バックアップ用ディスクのデータを効率的に更新すること。
*3: データの更新量や負荷により短縮率は変動しますが、最大50%短縮できます。
*4: S.M.A.R.T~Self-Monitoring Analysis and Reporting Technologyの略称で、ハードディスクドライブの自己診断機能。

新商品の概要

新商品の概要

商品化の背景と狙い

 ブロードバンド時代を迎え、データ量の増加はさらに加速していくと見込まれています。また、災害、ネットワークからの攻撃、人為的ミスによるデータ破壊の対策として、バックアップの重要性が高まっております。
 当社は、こうしたオープン環境でのストレージのニーズに対応するため、ディスクアレイ装置「ArrayFortシリーズ」として、エントリーモデルの「AF550R」、中位モデルの「AF1500」、最上位モデルの「AF3000」を提供してきました。今回の新製品「AF3500」は「AF3000」の後継機種となる最上位モデルです。「ArrayFortシリーズ」で培われた高信頼性技術を継承しながら、ミッドレンジクラスで多彩なSAN機能を搭載した「AF3500」の市場投入により、今後ますます伸長すると予測されるディスクアレイ市場での積極的な展開を図ります。

新製品の主な特長

(1) 高速インタフェースの採用によるシステム性能の向上
ファイバチャネルモデルは、2Gbps Fibre Channel インタフェースを新たに採用し、従来当社モデルに比べ高速なSAN環境を構築が可能です。コントローラのCPUや内部バスの高速化とあわせて、最大380MB/sのスループットを実現します。
またSCSIモデルについては、Ultra160/m SCSIに対応しています。

(2) 先進的なSAN対応機能を提供
LANフリーバックアップを実現する装置内ミラーリング機能や、データ保全性を向上する装置間ミラーリング機能を、当社独自技術のハードウェア制御によって提供し、ニーズの高いバックアップ系機能を充実させます。新製品では差分管理方式コピーを新たにサポートしており、バックアップ処理終了後の再コピーに必要な時間を大幅に短縮することができます。

(3) データの保全性を追求した高信頼化機能を強化
新たにHDDのS.M.A.R.T.機能に対応しました。ArrayFortサポートソフトとの連携により、搭載HDDの自己診断情報を収集することで、障害の予防保全を行うことが可能になります。また従来通り、ディスクのホットスワップやモジュールの二重化に対応しているほか、搭載HDD全てを定期的に巡回してチェックするHDDパトロール機能などHDD耐障害性向上機能をサポートしています。

(4) コンパクトな筐体で高い拡張性を実現
高さ9Uのラックマウント筐体に32台のHDDを実装可能(うち2台はグローバルホットスペア)です。従来の「AF3000」(高さ14U)と比較して、実装効率が1.5倍以上に向上しているので、より効率的にラックに収めることができます。
*: 1Uは約4.45cm。

(5) マルチプラットフォーム対応
対応OSとして従来のSolaris, Windows, Linuxに加え、AIXを追加します。オープン系のディスクアレイ装置としてマルチプラットフォームに対応しています。

新製品の主な仕様

新製品の主な仕様

お問い合わせ先

新製品についてのお客様からの
お問い合わせ先
コンピュータ・ネットワーク
プラットフォーム事業部
TEL 03(3457)2725
「ArrayFortシリーズ」ホームページ:http://arrayfort.toshiba.co.jp/


  • UNIXはThe Open Groupがライセンスしている米国並びに他の国における登録商標です。
  • Windows、Windows NT、Windows2000は米国Microsoft Corporationの米国及びその他の国における登録商標です。
  • LinuxはLinus Torvalds氏の米国及びその他の国における登録商標あるいは商標です。
  • Solarisは米国Sun Microsystems, Inc.の登録商標です。
  • AIXは、IBM Corporationの商標です。


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