北米の携帯電話端末事業の拡大について

2002年5月30日

米・オーディオボックスコミュニケーションズ社との提携関係を強化

 当社は、北米の携帯電話市場での自社ブランド端末の販売開始をはじめとする新たな事業展開を進めることによって、北米における携帯電話端末事業の拡大を図っていきます。このため、当社は、北米の端末ベンダ大手で、当社から端末をOEM供給している「オーディオボックスコミュニケーションズ社(以下、ACC社)」との提携関係を強化することで、ACC社の親会社である「オーディオボックス社(以下、AVX社)」と合意しました。

 今回、当社がAVX社と合意した内容としては、以下のとおりです。

(1) 当社のACC社への出資比率を現在の5%から、25%に引き上げる。
(2) 当社からACC社に役員を派遣するとともに、意思決定プロセスに関わるなど、ACC社の経営に積極的に参画する。
(3) 2003年を目途に、当社ブランドのCDMA(符号分割多元接続)方式端末をACC社を通じて、北米の各通信事業者向けに販売する。
(4) 今後、ACC社は北米の各通信事業者向けに当社製CDMA端末を優先的に供給する。
(5) 北米市場向け戦略製品のマーケティングと商品企画を両社共同で進める。
(6) 当社の中南米地域への新規市場参入にあたり、両社の連携についての具体的な検討を進める。

 北米の携帯電話端末市場では、2001年で3,000万台規模とCDMA方式が大勢を占めています。今後も、「CDMA2000」を中心として、次世代サービスの立ち上がりなどにより、新たな成長が見込まれており、2004年には6,000万台近くまで拡大すると予測されています。
 ACC社は、1995年の設立以来、北米携帯電話端末市場において、事業規模拡大を続けており、米・ベライゾン社や米・スプリント社を中心に、主要キャリアへの高い納入実績を有し、特にCDMA端末市場では業界2番手に位置しています。この中で、当社は、ACC社が販売しているCDMA端末の半数近くを供給しており、従来から協力関係にあります。
 今回、当社は、ACC社との提携関係を強化し、ACC社の販売・サービスネットワークを有効活用することで、北米市場における体制確立に要する時間や運営コストを抑えながら、携帯電話端末事業規模の一層の拡大を図ることができます。一方、ACC社にとっては、当社の経営参画によって、最先端の端末供給元を継続的に確保することができ、安定的な事業運営が可能になります。

 今後、当社では、ACC社との連携によって、市場のニーズに対応したタイムリーな製品供給体制を構築し、北米市場の深耕とあわせて、中南米をはじめとする他地域への市場参入についても積極的な展開を図りながら、世界のCDMA端末市場におけるNo.1ベンダをめざしていきます。

オーディオボックスコミュニケーションズ社概要

社  名 Audiovox Communications Corporation
所 在 地 555 Wireless Boulevard,Hauppauge,NY11788
代 表 者 Philip Christopher
資 本 金 1,390万ドル(2002年2月末時点)
出資比率 Audiovox Corporation75%、東芝25%
従業員数 約230人
事業規模 9億6,600万ドル(2001年)
事業内容 CDMA、TDMA、GSM携帯電話等の販売


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