省スペースタイプの一般X線撮影システム「Radrex Compact」の発売について

2002年6月27日

通常の壁コンセントからの単相100V電源で撮影可能

一般X線撮影システム「Radrex Compact」

株式会社 東芝
東芝メディカル株式会社

 株式会社東芝は、一般X線撮影システムの新製品として、インバータ方式のX線高電圧装置を撮影台の下に収納するこで、省スペースと通常の壁コンセントからの電源供給での撮影を実現した「Radrex Compact」(ラドレックス コンパクト)を商品化します。国内販売は東芝メディカル株式会社が行い、本日より営業活動を開始します。

 新製品は、インバータ方式のX線高電圧装置を採用し、必要な電力を単相100V/15A/1.5kVAとしたことで、特別な電源工事をすることなく壁コンセントからの電源供給で撮影が可能です。
 また、X線高電圧装置を撮影台の下に収納しており、最小設置スペースを1800mmX2700mmに抑えるとともに、保持装置を撮影台に連結して支える構造としたことで、天井工事や壁工事を不要とするなど、ビル診療施設などの狭い部屋での設置性とコストパフォーマンスに優れています。
 さらに、新製品の撮影台は、ブッキー撮影装置を組み込んでおり、散乱X線の入射を防止するグリッドの模様がフィルムへ写りこむことを最小に抑えて、高画質な撮影が可能です。

ブッキー装置:散乱X線の入射を防止するグリッド自体の模様がフィルムに写ることを抑制するために、グリッドを等速度で動かす装置。

 なお、新製品の国内販売価格は587万円からで、国内において販売開始後、1年間で300台の販売を目標としています。

新製品開発の背景と狙い

 一般X線撮影システムは胸部撮影、腹部撮影、骨格系撮影などさまざまな用途に使用されています。国内市場は年間約150億円で、東芝は3割以上のシェアを有しています。
 当社は、省スペース設計で、特別な電源工事を不要としたことで、小規模の施設にも導入を可能とするとともに、導入のトータルコストを抑えることができる新製品「Radrex Compact」を開業医やビル診療施設向けに商品化し、一般X線撮影装置事業の強化を図ります。

新製品の特長

1. 新規開業、特にビル診療施設向けの設置に最適
新製品の電源は単相100V/15A/1.5kVAなので通常の壁コンセントから供給可能です。また、保持装置の支柱と撮影台を連結しており、天井工事、壁工事が不要で、床のアンカー固定のみで据付完了します。このため、据付費用および工期を最少にでき、トータルのコストパフォーマンスに優れています。
   
2. コンパクトな設置スペース
X線高電圧装置をテーブルの下に収納したテーブル一体型のコンパクトな撮影システムです。このため、ビル診療施設など狭い部屋での設置が可能です。また、ブッキースタンド或いはリーダスタンドを設置すれば、SID 2mの胸部撮影も可能です。
(最小設置スペース:1800mmX2700mm(床面積))
   
3. 最適かつ安定した撮影画像を提供
回転陽極タイプのX線管を採用するとともに、ブッキー装置には自動露出制御ユニットおよび検出器の組合せが可能であり、最適かつ安定した撮影画像を得ることができます。
   
4. 鮮明かつシャープな撮影画像を提供
天板上面-フィルム間距離が約48mm(当社従来モデルのブッキー装置:約60mm)と短いため、鮮明な画像を提供できます。また、高周波インバータ方式X線発生器による短時間撮影が行えるので、被写体の動きによる影響の少ないシャープな画像が得られます。
   
5. 撮影時の位置合せが簡単
保持装置の支柱とブッキー装置が連結しており、X線束の中心とフィルムの中心を一致させたまま一体で動かすことができるため、撮影時の位置合せが簡単です。
   
6. X線条件設定が容易
自動撮影条件設定機能を備えているため、容易な操作で適切な撮影条件の選択、X線撮影が行えます。また、標準撮影条件に対する体厚の増減設定、kV値、mAs値の増減設定が行えます。
   
7. シートスイッチによる軽快な操作
表示にはわかりやすいデジタル表示を、また操作部にはシートスイッチを採用しているため軽快に操作が行えます。

新製品の概略仕様

新製品の概略仕様

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東芝メディカル株式会社
X線装置営業部
TEL 03(3818)2043


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