青色レーザを用いた次世代大容量DVDの提案について

2002年8月29日

株式会社 東芝
日本電気株式会社

 株式会社東芝(本社:東京都港区、取締役社長:岡村正、以下 東芝)と日本電気株式会社(本社:東京都港区、取締役社長:西垣浩司、以下 NEC)は、青色レーザ(青紫色 波長405nm)を使った次世代大容量DVDの規格案をとりまとめ、本日、DVDフォーラムに提案しました。

 今回提案する大容量DVDは、高精細コンテンツ等のパッケージメディア向の再生専用ディスクと記録・再生用の書換形ディスクで、いずれも現行DVDと同じ、0.6mm厚のディスクを貼り合わせた構造をとっています。容量は、再生専用ディスクで片面1層15GB、2層で30GBです。また、併せて提案する書換形ディスクは、片面1層で20GBを実現しており、2層40GBのディスクも順次規格化を提案していきます。これらには、信号の読取り及び書込み用のレーザに現行のDVDより波長の短い青色レーザを用い、高密度ディスクに対応する信号処理技術、高密度に適した相変化メディア技術を新たに採用しました。 
 今回提案の規格案の概要は別表のとおりです。

 DVDフォーラムでは、次世代DVDの規格標準化のために、本年2月より技術部会を設置し検討を進めています。東芝とNECは、それぞれ、現行DVDと同じ、0.6mm厚のディスクを貼り合わせた構造での次世代大容量DVDの研究を進めてきましたが、フォーラムへの提案に際しては、双方の技術内容を互いに検証し、ひとつの規格案として提案することとしたものです。

 高精細ディスプレイの普及に伴い、高精細映像のコンテンツが急速に普及していくと予想されます。こうした中、DVDのパッケージメディアが急速に普及してきたように、今後、高精細コンテンツのDVD化のニーズが高まると考えられます。また、光ディスクドライブ市場の大部分を占めるパソコン搭載用光ドライブにおいても、既存の光ディスクと次世代大容量DVDに対応可能なコンボドライブが求められると予想されます。
 今回提案した規格案は、こうした背景のもと、(1)現行のDVDディスクを製造しているインフラを共用できディスク製造コストを抑えられるという、コンテンツ・メディア産業界の要望に応えられること、(2)現行のDVDを再生できる互換機能を容易に実現しうること、(3)現行DVD同様にカートリッジなしのディスク構造にすることが可能であり、ノートブックPCへの搭載に適し、かつ様々な光ディスクに対応できる薄型ドライブが容易に実現できること、(4)現行DVDと同じ0.6mmディスクの貼合わせ構造であるため、2層ディスクの実現が容易で大容量化しやすいこと、といったメリットを考慮したものです。

 今後、両社で共同してDVDフォーラムにおける規格策定に向け、必要な技術データの提供等を行って参ります。

(別表)
規格案の概要

規格案の概要


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