高機能小型家電向けマイクロコントローラの発売について

2003年2月26日

8ビットマイコンの新規分野として展開

 当社は、周辺回路は小規模ながら、8ビットのCPUを採用することで、高機能な小型家電などの制御に最適なマイクロコントローラ「TMP86P202P/203P」を開発し、本日からサンプル出荷を行います。

 新製品は、小容量のRAMやADコンバータ、タイマ回路など、周辺回路を小型家電に最適な構成としたほか、汎用パッケージを採用することで低コストを実現しています。
 また、プログラムを記録するROMはユーザが仕様確定後に書き込めるOTP(One Time PROM)とすることで、開発期間の短縮を図ることができます。

 小型家電では通常、4ビットのCPUと小規模な周辺回路を組み込んだマイコンが用いられますが、高機能化に伴って8ビットの性能が求められてきています。しかし、従来の8ビットマイコンはAV機器や通信機器などに搭載され、周辺回路が大規模なものが一般的であるため、小型家電には不向きでした。こうしたことから、当社は、8ビットマイコンの新分野として新製品を商品化するものです。

新製品の概要

新製品の概要

開発の背景と狙い

 近年、小物家電市場で機器の高機能化がすすみ、中国や東南アジアなどを中心として、4ビットマイコンよりも高性能で低価格なマイコンへのニーズが高まっています。しかし、一般的な8ビットマイコンのラインナップはテレビやオーディオ機器、通信機器などの用途を想定しており、周辺回路が大規模なものが多いため、小型家電には不向きでした。こうしたことから、当社は、周辺回路は小規模ながら、8ビットのCPUを採用した新製品を商品化するものです。

新製品の主な特長

1. 当社のオリジナル8ビットマイクロプロセッサコア「870/Cコア」を搭載することで、TMP86P202Pでは3.3Vで8メガヘルツの低電圧・高速処理動作を実現しています。このため、高速、低電圧動作が求められる小型家電製品用途に最適です。
   
2. TMP86P202Pではセラミック発振子および水晶発振子に対応していますが、TMP86P203Pでは外付けのRC発振子に対応しており、タイマ精度を必要としていないアプリケーションでは、コストを抑えることができます。
   
3. プログラムを記録するROMには、ユーザが仕様確定後に書き込めるOTP(One Time PROM)を採用しています。このためアプリケーション製品の量産までの時間を短縮することが可能となります。また、少量多品種のアプリケーションにも最適です。
   
4. パッケージには汎用の20ピンDIP(デュアル・インライン・パッケージ)を採用しており、ユーザ基板への実装が容易に行え、また実装面積も小さくできます。

新製品の主な仕様

新製品の主な仕様

お問い合わせ先

新製品についてのお客様からの
お問い合わせ先
セミコンダクター社
マイクロプロセッサ統括部
TEL 03(3457)3459


プレスリリース記載の情報(製品価格/仕様、サービスの内容、お問い合わせ先、URL等)は、発表日現在の情報です。予告なしに変更されることがありますので、あらかじめご了承ください。最新のお問い合わせ先は、東芝全体のお問い合わせ一覧をご覧下さい。