東芝とラムバスがロジックLSI間のデータ転送を世界最高速で実現

2003年10月14日

プロセッサやチップセット、ネットワーク機器用に最適なラムバスの
6.4GHz高速インターフェース技術"Redwood"で評価チップ

ラムバス社
株式会社 東芝

 10月13日 マイクロプロセッサフォーラム(米カリフォルニア州)発 -- チップ間インターフェース技術を開発、提供するラムバス社と株式会社東芝は本日、コードネーム「Redwood」と呼ばれる、ラムバス社の開発した高速パラレルインターフェイスを実装した、東芝製ASICの評価チップの実動作デモを公表致しました。

 この新しい評価チップは、東芝の90nmASICプロセス上を用い、6.4GHzで動作します。これは現存の最高速プロセッサバスの速度と比べて約6倍となります。この評価チップは、将来Redwood技術を使うお客様の詳細技術評価の目的で使用されます。Redwoodインターフェースは、低コストで大量生産を必要とする機器に利用されることを想定して開発されました。

 東芝のマイクロプロセッサ統括部長である村尾 豊は次のようにコメントしています。
「ラムバスは高速インターフェース技術のトップサプライヤです。今回の技術については、2003年の1月に契約を締結し、実際にチップのインターフェースとして組み込むための開発を両社共同で行ってきました。
 今回の評価チップは、我々のお客様が低レイテンシー、低消費電力化を図り、また低コストで製品を提供するための重要なステップとなります。
 Redwoodのもつ高い柔軟性と拡張性によって、東芝はお客様に最適な技術ソリューションを提供できるようになるでしょう。
 東芝は、本技術を65nmプロセスを中心とした最先端のシステムLSI に採用していく計画です」

 パラレルバスインターフェースであるRedwoodは、プリント基板上に実装されたマイクロプロセッサやチップセット、ネットワークチップなどのICチップ間インターフェースとして利用可能な技術ファミリーです。
 Redwoodは低レイテンシー、低消費電力のパラレルバスに適し、高いピンあたりバンド幅を実現することによって、パッケージ、プリント基板や機器の製造コストを低減できます。
 さらにRedwoodは、HyperTransport、SPI-4,RapidIOなどのLVDS準拠の様々なインターフェース標準と互換性をもつために、様々な次世代機器への採用が容易です。様々なインターフェースに対する互換性を保つために、Redwoodは様々な周波数と電圧をサポートしています。

 ラムバス社のMemory Interface Division副社長のLaura Starkは次のようにコメントしています。
「東芝は他に類を見ない先端の技術と半導体プロセスを開発しており、これが東芝がラムバスにとって次世代の高性能製品を世に問うに必要不可欠なパートナーである理由です。東芝の最先端ASIC技術とラムバスのRedwoodの組み合わせにより、今日で最高速のプロセッサバス速度を実現できました」

 Redwoodの根幹を成す基本技術としては、400MHzから6.4GHzまでのデータ転送速度、低電圧の差動信号、既存の各種標準への互換性、FlexPhaseTMと呼ぶピンごとに独立したタイミング調整回路、そして動的な電流および終端の制御機構などが挙げられます。

 今回の評価チップとその動作デモについては、サンノゼ市のフェアモントホテルで10月14日から16日まで開かれるマイクロプロセッサフォーラムで公開されます。

ラムバス社について

 ラムバス社はチップ間インターフェースプロダクトを開発し、エレクトロニクス業界へ提供しています。ラムバス社の革新的技術と専門知識により、主要チップメーカ、システム機器メーカはインターフェースの性能ギャップを解消することができ、市場へ高性能製品を提供しています。ラムバス社のインターフェースソリューションは、現在、コンピュータ、コンシューマ機器、ネットワーク機器など数百機種の高性能システム機器で採用されています。ラムバスに関するさらに詳細な情報は、http://www.rambus.comでご覧いただけます。

東芝について

 東芝は情報・通信システム、社会システム、重電システム、デジタルメディア、家電製品、電子デバイスなどの事業を展開しています。各事業分野において最先端の技術を幅広く有し、ノートPCや携帯電話、デジタルテレビ、DVDなどのコンシューマ製品において豊富な実績と競争力をもっています。また、国内半導体のトップ企業として電子部品業界をリードしています。その他詳細は以下のサイトをご覧ください。http://www.toshiba.co.jp/


  • Rambusは米国Rambus Inc.の登録商標です。
  • その他本リリース文に記載されている製品名・会社名は、保有各社の商標もしくは登録商標です。

プレスリリース記載の情報(製品価格/仕様、サービスの内容、お問い合わせ先、URL等)は、発表日現在の情報です。予告なしに変更されることがありますので、あらかじめご了承ください。最新のお問い合わせ先は、東芝全体のお問い合わせ一覧をご覧下さい。