細胞膜構造を利用したエコセンサシステムの開発について 2003年10月21日
当社は、有害物質が細胞膜を通して生体内に取り込まれる過程に着目し、細胞膜の脂質二分子膜構造*1を利用することで高感度に環境汚染物質を測定できるエコセンサシステムを開発しました。この成果をもとに、システムの実用化に向けて、日本、米国、カナダなどの研究機関や民間企業を交えたプロジェクトによる国際研究を開始します。 現在、環境測定における百~千分の一ミリグラム(1リットルあたり)の物質分析には、ガスクロマトグラフ装置が使用され、観測井戸や河川からサンプル水を取り測定室で分析がなされています。屋外の現場レベルでは、検知管を用いた精度の低い分析に限られ、リアルタイムで精度の高い環境分析は実現していません。今回当社が開発したエコセンサシステムは、1リットルあたり百~千分の一ミリグラムレベルまでの分析が可能で、細胞膜の性質を応用し構造が簡便なことから、システムを小型化することで、オンサイト型の環境監視装置や、携行式の分析装置への応用も可能です。このほどキックオフする国際共同プロジェクトなどの場を活用し、複数の国の環境モニタリング現場での検証試験や測定データ解析を行い、システムの小型化・実用化に向けた研究を進めていきます。
エコセンサシステムの特長
エコセンサシステム(試作機)の主な仕様
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