携帯機器向け高効率白色LEDドライバICの新製品発売について

2003年10月27日

カメラ付携帯電話やデジタルカメラの液晶バックライト、フラッシュ用に最適

「TB62734FMG」

 当社は、カメラ付き携帯電話等の液晶パネルのバックライトやフラッシュ(補助光)に用いる白色LEDを85%の高発光効率で駆動できるドライバICの新製品「TB62734FMG」を製品化しました。サンプル出荷は本日から開始し、11月から月産100万個規模で量産を行います。

 近年、携帯機器の大画面化を含む高機能化が進み、バッテリ駆動時間を延ばすため、ICの高効率化や省電力化が重要になってきています。新製品は、高耐圧かつ低オン抵抗で低消費電力が実現できるBi-CDプロセスの採用等によって、白色LEDの発光駆動において85%の高効率化を実現したほか、回路設計の改善により出力電流のバラツキを+-10%以内に抑えたことにより、高輝度で安定した駆動を可能としました。
 また、アナログ電圧で輝度を調節するためのコントロール端子を内蔵しており、照度センサーとの組み合わせにより、周囲の明るさに応じて輝度を調節することが可能となります。さらに、断線が発生した場合の電圧の変化を検知し、ICを保護する回路を内蔵したことにより、外付けの過電圧保護用ツェナーダイオードが不要となります。

Bi-CDプロセス
バイポーラトランジスタ(高電圧駆動電流)とCMOS FET(低消費電力・高集積化)に加え、高耐圧・大電流能力のDMOS(Double-Diffused MOS)を内蔵したもの。

新製品の主な概要

新製品の主な概要

新製品の開発の背景

 携帯電話やデジタルカメラなどの携帯情報機器市場では、近年カラー液晶を搭載した機器が急増しています。これらの機器では長時間使用が求められており、液晶のバックライトとして、蛍光灯ではなく低消費電力の白色LEDが採用されています。当社は、こうした状況に対応し、低消費電力で明るい表示を実現でき、機器の小型化にも貢献できるドライバICシリーズを製品化するものです。

新製品の主な特長

1. Bi-CDプロセスやスイッチング方式の採用で、85%の高発光効率を実現。
2. 回路設計改善により、出力電流バラツキを±10%以内に抑え、LEDの輝度バラつきを低減。
(従来製品:TB62731FU比 +-2%)
3. 従来のPWM調光に加え、アナログ電圧での輝度調光が可能(CTL端子内蔵)。
4. LED負荷が断線した場合など、過電圧がかかった場合にIC破壊を保護するための外付けツェナーダイオードを不要とする過電圧保護(OVD)端子を内蔵。
5. Bi-CDプロセス採用により、最小限の外付け部品で小型携帯機器への搭載に必要な低消費電力と携帯機器に実装容易な小型・薄型パッケージ(SON-8:縦3.0mmX横2.9mmX高0.9mm、リード長含)への搭載を実現。

新製品の主な仕様

新製品の主な仕様

お問い合わせ先

お客様からの
お問い合わせ先
システムLSI事業部
アナログ・ペリフェラル統括部
TEL 03(3457)3496


プレスリリース記載の情報(製品価格/仕様、サービスの内容、お問い合わせ先、URL等)は、発表日現在の情報です。予告なしに変更されることがありますので、あらかじめご了承ください。最新のお問い合わせ先は、東芝全体のお問い合わせ一覧をご覧下さい。