データ保護機能と耐衝撃性を強化したモバイルノートPCの発売について

2005年1月19日

RAID機能や衝撃緩和トリプル構造を採用した「dynabook SS LX」など

東芝モバイルノートPC dynabook SS LX/190DR
 
東芝モバイルノートPC dynabook SS MX/190DR

 当社は、データ保護機能と耐衝撃性を強化したモバイルノートPC「dynabook SS LX」など4機種を1月19日から順次発売します。

 新製品には、ノートPCにおいて世界で初めて3D加速度センサーを搭載*1した「東芝HDDプロテクション」機能を採用しています。どの方向への動きに対しても振動を瞬時に検出し、ディスクから磁気ヘッドを退避することによってHDD損傷やデータ消失のリスクを軽減します。
 さらに、筐体のコーナー部に空洞をつくり、外部からの衝撃を分散するなどの「衝撃緩和トリプル構造」を採用することで、HDDなどの主要部品を保護し、耐衝撃性を高めたモバイルノートPCに仕上げています*2

 「dynabook SS LX」は、14.1型SXGA+液晶を搭載し、質量約1.99kgを実現しています。
また、オプションのセカンドHDDを装着することで、当社のサーバ技術で培った「東芝RAID」機能をノートPCで実現することができるため、一方のHDDのデータが消失しても、もう一方のHDDからデータの復旧が可能です*3。さらに、最新のTPMセキュリティチップを搭載し、暗号鍵をCPUやHDDとは独立した場所(TPMセキュリティチップ内)に保持するため、セキュリティが強化されます。
 また、12.1型XGA液晶を搭載し、バッテリ駆動約7.5時間*4を実現した「dynabook SS MX」、および企業向けモバイルノートPC「dynabook SS L10」「dynabook SS M10」も併せて発売します。

 今後、当社は差異化モデルとして、AVノートPCに加え、今回発売するThin&Lightを基本コンセプトとした商品群にもリソースを集中し、商品を順次投入していきます。

*1: 2005年1月19日現在当社調べ
*2: 当社従来機種に比してそれぞれの耐衝撃性を向上したもので、これらの機能強化により、PCパネルの破損・PC本体の破損などの防止を保証するものではありません。
*3: すべての状況に対してHDDおよびHDD内のデータの破壊と消失の防止を保証するものではありません
*4: JEITA測定法1.0による値。メモリバス周波数最大266MHz(PC2100)モードに設定しドライブ電源をOFFにした場合

新製品の概要

新製品の概要

新製品開発の背景

 ノートPCの軽量化や高機能化により、PCを持ち歩き、外部で活用することが一般的になってきています。一方では、落下など不慮のトラブルでPCが利用できない状態になることや、PCを置き忘れて重要情報が漏洩することなどへの対策が重要視されてきています。
 このような中、不慮のトラブルによる情報消失や漏洩を未然に防ぐことで、PCとして利用できなくなる状態を避け、データを守る機能を搭載した新しいモバイルノートPCを商品化しました。当社は今後もモバイル市場に商品を投入し、市場拡大と利益創出を図っていきます。

新製品の主な特長

1. PCに保存したデータを保護する機能を強化
(1) 「3D加速度センサー」搭載:
ノートPCにおいて世界で初めて3D加速度センサーを搭載*1しています。
HDDの内部では磁気ディスクが高速回転し、データの書き込みや読み出しを行う磁気ヘッドが頻繁に動作しています。ヘッドとディスクは非接触ですが、万一、外部からのショックでそれらが接触した場合に、データやHDDが損傷するおそれがあります。これらの損傷をできるだけ未然に防ぐため、「東芝HDDプロテクション」機能を搭載しています。PCの前後・左右の動きに加えて上下の動きも検出できる3D加速度センサーを搭載することで、PCの不安定な傾きを検知し磁気ヘッドを退避させ、HDDの損傷や大切なデータ消失のリスクを軽減します。
(2) 「東芝RAID」機能搭載(LXおよびL10のみに搭載):
当社がサーバで培った技術により実現した世界最軽量のRAID機能搭載モバイルノートPC*2です。本体にセカンドHDD(オプション)をセットすることで、2つのHDDに対し同時に同じデータを記録するミラーリング機能を実現しています。一方のHDDにトラブルが起こっても、もう一方のHDDから正常なデータをバックアップさせることで、データ消失やシステム破壊などのトラブルを未然に防ぐことが可能となります。
(3) 「ウォーターブロック構造」採用:
キーボードに水滴を落としても、PC内部への水の浸入を遅らせる保護シートを採用しています。これにより、データを保存して安全にシステムをシャットダウンする時間が確保できます。
*: 上記は、当社従来機種に比してそれぞれの耐性を向上したもので、これらの機能強化により、HDDの破損、データの損失などの防止を保証するものではありません。
*1: 2005年1月19日現在当社調べ
*2: 2005年1月19日現在当社調べ、本体重量2.5kg未満のノートPCとして
 
2. 衝撃緩和トリプル構造の採用
(1) ベース部分の一部が液晶カバー部分より張り出し、丸みを帯びた構造とすることで、衝撃を軽減し、液晶パネルやHDDなどPCの主要パーツを守る「ラウンドフォルム」構造を採用しています。
(2) 筐体のコーナー部に空洞をつくることで、外部からの衝撃を分散させ、PC内部におよぶダメージを軽減する「ショックプロテクター」構造を採用しています。
(3) 「プロテクトラバー」を採用しています。衝撃などで損傷を受けやすい液晶パネル、HDD、FLインバータを、衝撃吸収力の高いゴム素材を使った「プロテクトラバー」ではさみ込み、落下時のショックを緩和して、主要なパーツを守ります。
*: 上記は、当社従来機種に比してそれぞれの耐衝撃性を向上したもので、これらの機能強化により、 PCパネルの破損・PC本体の破損などの防止を保証するものではありません。
 
3. データ漏洩の防止を強化
(1) 最新のTPMセキュリティチップを搭載しています。ファイルやパスワードなどの暗号化や、公開鍵方式でのデータのやりとりの場合には暗号鍵がHDDの中に記憶されていますが、TPMセキュリティチップの搭載により、暗号鍵をCPUやHDDとは独立した安全な場所(TPMセキュリティチップ内)に保持するため、さらにセキュリティが強化されます。(LXおよびL10のみに搭載)
(2) 「BIOS・ログインパスワード」:
電源投入時のBIOSパスワードとWindows起動時のログインパスワードによるダブルパスワードで個人認証を強化します。
 
4. 高性能を実現する最新テクノロジーの採用
(1) 最新の「Intel(R) Pentium(R) M プロセッサ730」(動作周波数1.60GHz、2次キャッシュ2MB)、シリアルATA対応の新チップセットIntel(R) 915PM Expressチップセットを採用しています。(LXおよびL10のみに搭載)
(2) 標準512MB/最大1,536MBのDDR2 533MHz対応SDRAMの高速メモリを採用しています。(LXのみに搭載)
 
5. その他の搭載機能など
(1) 豊富なユーティリティ
(1) Smooth ViewTM機能
インターネットブラウザやワープロ、表計算など、文字が小さくて読みづらい時など、お好みのサイズに拡大縮小して表示可能です。(Fn+1or2キー)
(2) ワンタッチレゾリューション
ワンタッチ(Fn+スペースキー)で、XGA⇔SVGAなど解像度を変換できます。
(3) ローテーションユーティリティ(LXおよびL10のみに搭載)
簡単操作(Ctrl+Shift+Rキー)で画面表示を180度回転することが可能です。ディスプレイ部をフルオープンにして、プレゼンテーションの相手から見やすいようにできる便利な機能です。
(4) ConfigFreeTM
PCの周辺に存在するワイヤレスLANアクセスポイントや、プリンタなどBluetooth機器を検索して表示するワイヤレスデバイス検索機能や、ネットワーク接続状況を分析し問題があった場合は適切な処理をアドバイスするネットワーク診断機能など、モバイル時のネットワーク接続に活躍します。
(2) アドバンスド・ポートリプリケータIII(オプション)
RGB、USB2.0X4、LAN、PS/2(KB/マウス)、パラレル/シリアルなどと接続することが可能となります。デスクトップ並の拡張性と、PC電源を入れたままワンタッチの着脱によりデスク⇔モバイル間の使いやすさを実現しています。
 
6. 企業向けモデルに搭載のセキュリティ機能(M10およびL10のみに搭載)
 企業向けPCには、セキュリティを強化するための関連ソフトが搭載されています。
(1) 東芝デバイスロック設定ユーティリティ
クライアントPCの使用デバイスや起動デバイスを制限できるユーティリティを搭載。
(2) HDDパスワードの採用
HDDにパスワードでロックをかけることにより、HDD内のデータを保護します。万一盗難にあっても電源投入時にHDDパスワードが必要となり、HDDへのアクセスを未然に防ぎます。
(3) 暗号化ソフト「WinSafe Lite」
ファイルやフォルダ単位で暗号化が実行できるセキュリティ対策ソフトウェアです。自己復号型暗号ファイルの作成も可能なため、WinSafe LiteがインスールされていないPCでも、メールなどで暗号ファイルを送りパスワード入力によって復号可能です。

東芝モバイルPCセミナー開催

 ビジネスユーザの方を対象に東芝モバイルノートPC戦略説明および新製品のご紹介を行います。次のサイトで受付することができます。(http://www.t-pcsemi.com/pc/t-semi/user/

(1) 東京会場
1月20日(木)16:00~17:30 大手町サンケイプラザ4階 ホール
(2) 大阪会場
1月25日(火)16:00~17:30
リーガロイヤルホテル大阪タワーウィング3階 ロイヤルホール

新製品の主な仕様

■マルチプロテクト

マルチプロテクト

■主な仕様(個人・家庭向け

主な仕様(個人・家庭向け)

■主な仕様(企業向け):ハードディスク、ドライブ、無線LANなど豊富なカスタムメイドメニューをご用意

主な仕様(企業向け)
*1: 1GBは10億バイトで算出しています。
*2: 社団法人電子情報技術産業協会の「JEITAバッテリー動作測定法(Ver.1.0)」によるものです。
なお、本体のみ、省電力制御があります。満充電の場合。ただし、実際の駆動時間は使用環境によって異なります。
*3: メモリバス周波数最大266MHz(PC2100)モードに設定しドライブ電源をOFFにした場合。
*4: 質量は標準バッテリパック装着時です。
*5: ウエイトセーバ装着時。

お問い合わせ先

お客様からの製品についての
お問い合わせ先
東芝PCダイヤル
(http://dynabook.com/assistpc/index_j.htm)

なお、新製品情報は当社のPC総合情報サイト「dynabook.com」(http://dynabook.com/)でも提供します。


  • 本資料掲載の商品はそれぞれ各社が商標として使用している場合があります。
  • Intel、Intel Centrino、Pentium、CeleronはIntel Corporationの登録商標または商標です。
  • Microsoft、Windows、は米国Microsoft Corporationの米国及び他の国における登録商標です。
  • Windowsの正式名称はMicrosoft Windows Operating Systemです。
  • i.Linkとi.Linkロゴは商標です。
  • コンパクトフラッシュは米国SanDisk社の登録商標です。
  • SDメモリカードは株式会社東芝、松下電器産業株式会社、米国SanDisk社の登録商標です。
  • Smooth Viewは株式会社東芝の商標です。
  • ConfigFreeは株式会社東芝の商標です。
  • Bluetoothは、その商標権者が所有しており、東芝はライセンスに基づき使用しています。 

プレスリリース記載の情報(製品価格/仕様、サービスの内容、お問い合わせ先、URL等)は、発表日現在の情報です。予告なしに変更されることがありますので、あらかじめご了承ください。最新のお問い合わせ先は、東芝全体のお問い合わせ一覧をご覧下さい。