デジタルコンシューマ向け32ビットRISCマイクロプロセッサの発売について

2005年3月9日

新開発の低消費電力フラッシュメモリ「NANO FLASH TM 」を内蔵

32ビットRISCマイコン「TMP19A43FDXBG」

 当社は、デジタルコンシューマ向け32ビットRISCマイクロプロセッサの新製品として、新しく開発した低消費電力フラッシュメモリを搭載することにより、当社従来製品と比較して消費電力が約4分の1という低消費電力化を実現可能な「TMP19A43」を商品化します。この製品には、NANDフラッシュのセルデバイス技術とNORフラッシュの回路技術を融合することによりそれぞれの特長を活かしたマイコン・ロジック混載向け低消費電力フラッシュメモリとして新しく開発した「NANO FLASHTM」を内蔵しています。
 サンプル出荷は10月から開始し、2006年1月から量産を行う予定です。また、マスクROM内蔵品も同時に商品化し、2006年3月からROM受け付けを開始し、5月からサンプル出荷を開始します。

 新製品に内蔵するNANO FLASHTMは、書き込み・消去にNANDフラッシュのセルデバイス技術を用いることにより高速な書き換えを可能とするとともに、NORフラッシュの回路技術を採用することでマイコン等に内蔵のプログラムメモリに要求される高速なランダムアクセスを実現しています。
 また、新製品は、米国MIPS社のアーキテクチャをベースに開発した、高コード効率や割り込み応答性に優れた「TX19A」コアを搭載し、豊富な周辺機能を内蔵することにより大規模なシステムをワンチップで制御可能にしており、デジタル一眼レフカメラをはじめとする個人携帯機器の用途に最適なプロセッサとなっています。

NANO FLASHTMは株式会社東芝の登録商標です。

新製品の概要

新製品の概要

開発の背景と狙い

 近年需要が拡大している個人携帯用などの情報機器においては、高機能、高性能化とともに小型・軽量化や電池の長寿命化が重要となり、部品点数の削減や消費電力の抑制が強く求められています。
 当社は、このようなニーズに対応した32ビットTX System RISC「TX19ファミリ」の新製品として、高速書き換えおよび低消費電力を実現したフラッシュメモリNANO FLASHTMを内蔵した「TMP19A43」を開発しました。

新製品のおもな特長

1. 新製品に内蔵するNANO FLASHTMは、従来のNORフラッシュ混載時には必要であった内部読み出し線の昇圧が不要になることなどにより、当社従来製品と比較して消費電力が約4分の1という低消費電力化を実現しています。また、プロセスをメモリプロセスからロジックプロセスに変更することによりフラッシュメモリとCMOSロジックの混載を容易に実現可能としています。
   
2. 書き込み・消去にNANDフラッシュのセルデバイス技術を用いて小電流で効率の良いFNトンネリング方式を採用することにより高速な書き換えを可能とするとともに、ビット線に対してメモリセルが並列接続となるNORフラッシュ構造を採用することでマイコン等に内蔵のプログラムメモリに要求される高速なランダムアクセスを実現しています。
   
3. 米国MIPS社のアーキテクチャをベースに、当社独自の拡張命令セットを追加した32ビットコア「TX19A」を搭載し、高速変換(1.15マイクロ秒)可能な10ビットADコンバータ16入力チャネルおよび8ビットDAコンバータ2入力チャネルを内蔵してアナログ機能を強化するとともに、16本の外部割込み端子および32本のキーオンウェイクアップ端子(消費電力低減のために32kHzサブクロックに同期したダイナミックプルアップ動作可能)を内蔵してスタンバイ解除入力等のキー入力として多数使用できます。
   
4. 512キロバイトのフラッシュメモリと24キロバイトのRAMを内蔵し大規模プログラムをワンチップで制御することを可能にしました。
   
5. 193ピンを12mmX12mm、1.2mm厚の小型パッケージ(FBGA)に封止しシステムの小型化を可能にしました。
   
6. 内蔵フラッシュメモリの書き換えが可能なオンボードデバッグ機能を内蔵しておりシステムの開発が容易です。

新製品のおもな仕様

新製品のおもな仕様

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