デジタルコンシューマ機器向け32ビットRISCマイコンの発売について

2005年9月14日

業界最大2メガバイトのフラッシュメモリ内蔵でデジタルビデオカメラに最適

32ビットRISCマイコン「TMP19A64F20AXBG」

 当社は、デジタルコンシューマ向け32ビットRISCマイコンの新製品として、業界最大容量の2メガバイトのフラッシュメモリを内蔵した「TMP19A64F20AXBG」と、マスクROMを内蔵した「TMP19A64C1DXBG」を開発しました。両製品とも、サンプル出荷を2006年4月から、量産は2006年6月から開始します。

 新製品には、業界最大容量となる2メガバイトのフラッシュメモリ、64キロバイトのRAMを組み合わせたメモリを内蔵しており、高機能、高性能化が進むデジタルコンシューマ機器の複雑な制御プログラムを1チップに内蔵することが可能です。内蔵メモリには、NANDフラッシュのセルデバイス技術とNORフラッシュの回路技術を融合した当社オリジナルの「NANO FLASHTM」を採用しており、データの高速な書き換えやプログラムメモリに要求されるランダムアクセスの高速化を実現しているほか、NORフラッシュ混載時に必要な内部読み出し線の昇圧が不要になるため、フラッシュメモリ内蔵型でありながら、マスクROM内蔵型並みの低消費電力を実現しています。
 新製品には、24チャネルのADコンバータ、8チャネルのシリアルインタフェースなど多くの周辺機能を搭載しており、大規模なシステムを1チップで制御することが可能で、デジタルビデオカメラをはじめとする個人携帯機器の用途に最適なプロセッサとなっています。

NANO FLASHTMは株式会社東芝の登録商標です。

新製品の概要

新製品の概要

開発の背景と狙い

 近年、需要が拡大している個人携帯用の情報機器においては、高機能、高性能化とともに小型・軽量化や電池の長寿命化が重要となり、部品点数の削減や消費電力の抑制が強く求められています。
 当社は、このようなニーズに対応した32ビットTX System RISC「TX19Aシリーズ」の新製品として、データの高速書き換えと低消費電力を実現したフラッシュメモリ「NANO FLASHTM」を内蔵した「TMP19A64」を開発しました。

新製品のおもな特長

1. 新製品に内蔵する大容量2メガバイトの「NANO FLASHTM」は、従来のNORフラッシュ混載時には必須であった内部読み出し線の昇圧が不要になるため、フラッシュメモリ内蔵型でありながら、マスクROM内蔵型並みの低消費電力を実現しています。また、プロセスをメモリプロセスからロジックプロセスに変更することによりフラッシュメモリとCMOSロジックの混載を容易に実現可能としています。
   
2. 書き込み・消去にNANDフラッシュのセルデバイス技術を用いて小電流で効率の良いFNトンネリング方式を採用することにより高速な書き換えを可能とするとともに、ビット線に対してメモリセルが並列接続となるNORフラッシュ構造を採用することでマイコン等に内蔵のプログラムメモリに要求される高速なランダムアクセスを実現しています。
   
3. バックアップモードを搭載することにより、スタンバイ時のリーク電流を抑え、低消費電力モードを実現しています。
   
4. 米国MIPS社のMIPS32アーキテクチャをベースに、当社独自の拡張命令セットを追加した32ビットコア「TX19A」を搭載し、10ビットADコンバータ、24入力チャネルを内蔵してアナログ機能を強化するとともに、シリアルインタフェースを8チャンネル、外部バスをセパレートバスとマルチプレクスバスの切り替え可能としており、外部とのインタフェースを強化しています。
   
5. 2メガバイトの大容量フラッシュメモリと64キロバイトのRAMを内蔵し、大規模プログラムをワンチップで制御することを可能にしました。(TMP19A64F20AXBG)
   
6. 281ピンを13mm×13mm、1.4mm厚の小型パッケージ(FBGA)に封止しシステムの小型化を可能にしました。
   
7. 内蔵フラッシュメモリの書き換えが可能なオンボードデバッグ機能を内蔵しておりシステムの開発が容易です。

新製品のおもな仕様

新製品のおもな仕様

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