ウェスチングハウス社による南アフリカ共和国 IST社 原子力部門の買収について

2007年7月23日

 当社のグループ会社であるウェスチングハウス社は、南アフリカ共和国のIST Holdings (Pty)Ltd.(以下、IST社)と、同社の原子力部門(以下、ISTN)の買収に関する契約を締結しました。

 今後は、南アフリカ競争委員会の承認手続きを経て、8月頃に買収手続きを完了する計画です。手続き完了後に、社名を「Westinghouse Electric South Africa (Pty) Ltd.(ウェスチングハウス・エレクトリック・南アフリカ社)」とする予定です。

 南アフリカ共和国の電力需要は、急速に拡大するものと予想されており、南アフリカ共和国政府の計画によると、今後20年間に、約8~12GW(ギガワット)相当の原子力発電プラント(約10基)や、4GW(ギガワット)相当のぺブルベット燃料・モジュール炉(Pebble Bed Modular Reactor、以下、PBMR)*1の新規建設が見込まれます。

 このようななか、ウェスチングハウス社は、ISTNを買収することにより、南アフリカ共和国における事業活動拠点を確保することで、AP1000*2の受注活動の推進や、既存のPWR*3に対する保全サービス事業の拡大、強化を図ります。
 また、ISTNは、南アフリカ電力会社(ESKOM)や、ウェスチングハウス社などと協力し、南アフリカ共和国政府が推進するPBMR*1の開発に携わってきました。ウェスチングハウス社は、今回の買収を通じ、さらにPBMR*1の開発を推進します。

 現在、世界各国において、電力の安定供給と地球温暖化防止の観点から、原子力発電プラントの新規建設や既設プラントのさらなる有効活用などに対する需要が急速に高まっています。このような背景のもと、今後とも当社およびウェスチングハウス社は、市場の要望に応え提案、受注活動を展開します。

*1

南アフリカ共和国政府が開発を推進する安全性や経済性に優れた電気出力約165MWの小型のモジュール型高温ガス炉。南アフリカ電力会社(ESKOM)やウェスチングハウス社などが出資するPBMR社を中心に開発が進められている。

*2

従来型の軽水炉プラントに静的安全設備を大幅に採り入れることにより、安全性と経済性をさらに向上させた最新型の加圧水型原子炉。米国の原子力規制委員会(NRC:Nuclear Regulatory Commission)の型式認定を取得済。

*3

加圧水型原子炉(Pressurized Water Reactor)。ウェスチングハウス社が開発、実用化した炉型。

IST社の概要

設立 1980年
代表者

ハリー・コーツィー(Harry Coetzee)

売上高

約450百万ランド(Rand)

所在地

南アフリカ共和国 プレトリア市

事業内容

エネルギー、通信、産業システム等

ISTNの概要

代表者 コーバス・ステイン(Kobus Steyn)
従業員数

118人

所在地

南アフリカ共和国 プレトリア市

事業内容

南アフリカ共和国政府が推進するPBMRのエンジニアリングと主要機器供給、 原子力関連機器供給

プレスリリース記載の情報(製品価格/仕様、サービスの内容、お問い合わせ先、URL等)は、発表日現在の情報です。予告なしに変更されることがありますので、あらかじめご了承ください。最新のお問い合わせ先は、東芝全体のお問い合わせ一覧をご覧下さい。