世界最高出力のKu帯パワーFETの開発について 2007年10月09日 衛星通信基地局向け、窒化ガリウムで実用化
当社は、Ku帯*1(14.5GHz)に対応した高周波増幅素子として世界最高の出力65.4Wを実現した窒化ガリウム・パワーFET*2を開発しました。 Ku帯対応の高周波増幅器では、現在主流の電子管を半導体で置き換える開発が進められており、特に高周波特性に優れた窒化ガリウム素子の実用化が期待されていました。 今回開発したFETは、電子移動度の高いHEMT*3構造をKu帯向けに最適化したほか、基板とチップ間の配線を信号ロスの少ない貫通電極*4で形成しました。さらに、回路基板の設計も全般的に見直し、窒化ガリウム素子として実用的な性能水準を達成しました。 窒化ガリウム・パワーFETは、衛星通信基地局やレーダー向けに、電子管からの置き換えも含めて堅調な需要が見込まれます。これに対応し、当社では昨年のX帯(9.5GHz)向け製品化に続き、Ku帯向けにも早期製品化を目指し、今回の開発を進めていたものです。 なお、本件については、10月8日からミュンヘンで開催されているマイクロ波の国際会議「European Microwave Conference 2007」において本日発表を行います。
開発の背景と狙い 近年、衛星通信の大容量化・高速化やレーダー到達距離の拡大に伴い、増幅素子の高出力化が求められており、既存のガリウムヒ素製品に対し高周波・放熱特性で共に優れる窒化ガリウム製品へのニーズが増大しています。 開発の概要 1.デバイス技術
2.プロセス技術
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