「森林資源を活用したナノカーボン製造システム」が林野庁の新規委託事業に採用 2008年8月28日 -大分県日田市で実用化に向けた実証試験を実施- 当社が開発した「森林資源を活用したナノカーボン製造システム」が林野庁の新規委託事業である「森林資源活用型ニュービジネス創造対策事業」に採用され、この度、林野庁と受託契約を締結致しました。 今回採用されたのは、当社独自の熱分解技術やナノカーボン生成技術を用いて、「未利用バイオマス」である間伐材や木質チップなどから、カーボンナノチューブなどのナノカーボン素材を生成するシステムです。今後、実用化に向けて大分県日田市に実証プラントの建設を行い、未利用木質バイオマスを炭化水素に変換し、気相成長させることでナノカーボン素材を生成する試験を行います。さらに、生成したナノカーボン素材を樹脂に添加し、高機能樹脂ペレットとして製品に適用するための検証も行う予定です。 現在のナノカーボン素材は、化石資源を原料としていることや製造コストなどが課題となっています。森林資源を用いてナノカーボン素材を生成する当社のシステムは、化石資源代替効果が期待でき、それにより地球温暖化抑制に貢献するだけでなく、未利用木質バイオマス市場などの地域農林業活性化にも寄与します。また、低環境負荷のナノカーボン素材は、環境調和型製品への適用など用途拡大が期待でき、新たなナノカーボン市場を創出します。 ナノカーボン素材は、その市場規模で千数百億円ともいわれ、添加することによる樹脂の強度や導電性の機能向上をはじめ、金属の軽量化を図るための素材としてなど、様々な用途開発が行われており、今後さらに多くの需要が見込まれています。 当社は、今回の委託事業を通じて、木質バイオマス資源の有効活用における当社の独自技術の早期実用化を目指すことで、林業分野と最先端技術の融合による新産業の創出に寄与するとともに、地球環境負荷低減に貢献できる事業分野の拡充を図ります。 事業の概要
[森林資源を活用したナノカーボン製造システム] |
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