ニュースリリース

「東芝グループ 環境レポート2008」の発行について

温室効果ガス*1排出量を2012年度でピークアウトし、以後絶対量を削減
2008年10月03日

 当社は、「東芝グループ 環境レポート2008」を本日発行します。

 当社グループでは、環境情報を提供する冊子として2003年度まで「環境報告書」を発行していましたが、2004年度からは「CSR報告書」の一部として、環境情報を提供してきました。しかし、昨今の地球環境問題の重要度の高まりに鑑み、再度本年度から「環境レポート」として当社グループの環境に関する詳細情報を冊子にまとめ、ステークホルダーに提供することとしました。なお、2007年度の「CSR報告書」の環境情報に関するページは15ページ、今回の「環境レポート」は72ページで、情報量を約5倍に増やしています。

 当社グループは、よりよい地球環境の実現に貢献し、世界各国や各地域の文化や歴史、慣習の違いを認識・尊重する「地球内企業」であることを目指しています。

 昨今、世界レベルで温室効果ガスの排出量削減の動きがある中で、当社は本レポートで初めて、事業活動に伴う温室効果ガス排出量を2012年度でピーク(ピークアウト)とし、その時点から2025年に向けて絶対量として10%の削減を目指すことを公表しました。また、ピーク時の排出量は1990年度比の 70%以下を目指します。なお、CO2単体の排出量についても2012年度を目処にピークアウトし、以後削減を目指していきます。

 当社は、今後も排出量の大きい電子デバイス分野でも半導体事業を中心に事業を拡大していく予定ですが、徹底した省エネルギーを追求したクリーンルームの建設、半導体や液晶パネルの製造工程で使用する温室効果ガスの代替化や除害装置の設置、高効率機器の積極的な導入などにより、この目標を実現していきたいと考えています。

 なお、CO2排出量や廃棄物発生量などの環境負荷データについて、事業別、地域別の内訳を初めて公表しました。

 当社では、社会からの信頼を向上させるために、今後も「東芝グループ 環境レポート」を充実させ、ステークホルダーの方々とのコミュニケーションをより重視していきます。

 「東芝グループ 環境レポート2008」の英語版については、11月に発行する予定です。また、「東芝グループ 環境レポート2008」および関連データを、当社環境経営ホームページ (http://www.toshiba.co.jp/env/jp/index_j.htm )にて公開しています。なお、レポートの冊子が必要な場合は、上記環境経営ホームページから申し込み頂けます。

*1)
温室効果ガス: 京都議定書で対象ガスとしている二酸化炭素(CO 2)、メタン(CH 4)、一酸化二窒素(N 2O)、ハイドロフルオロカーボン類(HFCs)、パーフルオロカーボン類(PFCs)、六フッ化硫黄(SF 6)の6種類。

東芝グループの温室効果ガス総排出量推移

東芝グループの温室効果ガス総排出量推移のグラフ
*)
対象範囲は、国内および海外東芝グループ会社の生産および非生産拠点における製造・販売プロセス。2007年度までは実績値、2008年度以降は計画値。 計画値には、2020年までの電力CO 2排出係数低下を見込む(政府の「低炭素社会づくり行動計画(2008年7月)」で述べられたゼロエミッション電源 比率の引き上げ計画をもとに仮定)。成行き値は、削減施策の実施がない場合の排出量見込み。CO 2以外の温室効果ガスには、メタン、一酸化二窒素、ハイド ロフルオロカーボン類、パーフルオロカーボン類、六フッ化硫黄を含む。

環境レポート2008の主要掲載事項

1.ハイライト

 東芝グループの環境負荷の全容、経営トップのコミットメント、総合環境効率を2000年度を基準として2050年度までに10倍に高めるファクター10を目指す「環境ビジョン2050」について詳細に説明しています。

2.エネルギー

 多様な発電設備を手掛けるメーカーとして、原子力発電などの基幹エネルギーや家庭用燃料電池などの新エネルギーなどに関する技術開発の推進について説明しています。

3.エコプロダクツ

 価値と環境影響を総合的に評価するファクターを指標として推進しているエコプロダクツの創出活動「ファクターT」とLED照明などの環境調和型製品創出の実績を紹介しています。

4.エコプロセス

 事業・生産に伴う環境負荷を最小限にする取り組みについて、地球温暖化防止、化学物質の管理、資源の有効活用の3つの観点から報告しています。

5.エコプログラム

 環境活動や環境広告などの環境コミュニケーションや環境調和型支援ツールなどの環境ソリューションの幅広い環境活動を紹介しています。

6.環境マネジメント

 環境方針から環境ボランタリープラン(自主行動計画)、環境監査など、環境経営を支える環境マネジメントについて説明しています。

 当社グループは「地球内企業」としてより良い地球環境の実現のため、「東芝グループ環境ビジョン2050」を策定し、総合環境効率を2000年度を基準として2050年度までに10倍(ファクター10)に高めることを目指すものです。効率の良いエネルギー供給機器の開発や、環境に配慮したオフィス・家電製品の製造、販売を通じて、2025年度に1億1,770万トンのCO2削減の寄与などの地球温暖化防止をはじめとした、資源有効活用、化学物質管理を通した地球との共生や豊かな価値の創造のための取り組みを行っていきます。

環境レポートに関するお問い合わせ先:

株式会社東芝 環境推進部
TEL : 03(3457)2403