ニュースリリース

インドでの火力発電設備の生産拠点整備について

― タミルナド州チェンナイに新工場を建設 ―
2009年07月07日

 当社は、昨年9月にインドのジンダル・サウス・ウェスト(以下、JSW)グループと、火力発電設備の製造・販売を目的とした合弁会社「東芝ジェイエスダブリュータービン・発電機社」(Toshiba JSW Turbine and Generator Private Limited 以下、東芝JSW社)を設立しましたが、本日、東芝JSW社が建設する新工場について、インド・タミルナド州と工場進出に関する合意協定を締結し、州都であるチェンナイを建設場所として選定しました。

 新工場の敷地面積は約40万mの規模で、発電効率の高い超臨界圧方式を採用した大規模(50~100万キロワット)の蒸気タービン・発電機の生産を計画しています。東芝JSW社による工場建設と製造設備に係わる投資額は、2009年度から5年間に渡って、総額約160百万米ドル(約150億円)を予定しています。2011年1月に製造開始予定で、開始当初は、当社製造拠点である京浜事業所(神奈川県横浜市)と工程を補完しながら順次生産ラインを立ち上げ、2014年には、新工場で年間300万KWの生産体制を確立する計画です。

 インドでは、急速な経済発展を背景に、今後10年間に年間15~16ギガワットの電力設備の増加が見込まれ注1、急激な需要拡大で設備需給が逼迫しています。このような中で、超臨界圧方式の石炭火力で世界トップシェアの当社が持つ最先端の技術力を新工場に生かし、素材供給や機器の販売で連携ができるJSWグループと協力することで、インドにおける火力発電設備事業体制の強化を図ります。中国に次ぐ大市場で本格的に事業展開していくことで、2015年には東芝JSW社として、売上高400百万米ドル規模を目指します。

 また、インドでの火力事業強化の一環として、8月に当社現地法人である東芝インド社内に、火力・水力発電ビジネスを展開する社内カンパニーをハリアナ州グルガオンに設立します。今後は、当社のインドでの火力・水力発電のエンジニアリング拠点と位置づけ、将来的にはインド及び東南アジアや中東等における火力・水力プラントのEPC(Engineering Procurement and Construction)事業とサービス事業を展開していく予定です。

 当社は、東芝JSW社及び、東芝プラントシステム株式会社のグループ会社でインドでのプラント建設を行うTPSCインド社(アンドラ・プラディシュ州ハイデラバード)と連携し、インド国内での火力発電所建設に向け、販売、製造、エンジニアリング、調達、建設などを一貫して行う体制を確立していきます。

注1:インド政府が発表した第11、12次5ヶ年計画による。

東芝JSW社概要

1.会社名:東芝ジェイエスダブリュータービン・発電機社(Toshiba JSW Turbine and Generator Private Limited)

2.設立:2008年9月

3.資本金:22億ルピー(約50百万ドル)

4.出資比率:東芝75%、JSWエナジー20%、JSWスチール5%

5.代表者:代表取締役社長 石橋 格

6.従業員数:約500人(2014年時点計画)

7.事業内容:火力発電所向け蒸気タービン・発電機の設計、製造、販売、サービス