ニュースリリース

「次世代送配電系統最適制御技術実証事業」の実施について

2010年05月21日

 

国立大学法人東京大学
国立大学法人東京工業大学
学校法人早稲田大学
株式会社東芝
株式会社日立製作所
株式会社明電舎
三菱電機株式会社
財団法人電力中央研究所
東京電力株式会社

  国立大学法人東京大学をはじめとする28法人(別紙参照)は、経済産業省資源エネルギー庁電力・ガス事業部電力基盤整備課が公募する「平成22年度次世代送配電系統最適制御技術実証事業(以下、実証事業)」の参加事業者として、本日採択を受け、今年度から平成24年度までの3年間で、電力系統への再生可能エネルギー大量導入と系統安定化を両立するための諸課題の解決を目的に、連名の9法人を幹事とする実証事業を実施いたします。

 今後、参加事業者の大学・企業・電力会社が共同で、政府が掲げる2020年度までに太陽光発電2,800万kWの導入目標の達成に向けて必要不可欠となる、大規模電源から家庭まで発電・送電・配電システム一体となった全体制御・協調による高信頼度・高品質の低炭素電力供給システムの実証を実施いたします。

 具体的には、配電線電圧上昇・余剰電力発生などを解決するための技術確立や機器開発などを、4つのサブWGを設置して系統側・需要側両面で取り組みます。

 系統側では、さまざまな電圧制御機器を最適に組み合わせた配電系統の電圧変動を抑制する技術の確立や、高機能な次世代電圧制御機器の開発などを行い、配電系統シミュレータ、または配電系統を模擬した実験設備を用いて効果検証を行います。

 需要側では、系統状況に応じて太陽光発電の余剰電力を需要家内に設置された蓄電・蓄熱機器(電気自動車、ヒートポンプ式給湯機など)で効率的に活用する需給制御技術の確立や、需要家内機器制御機能(スマートインターフェース)の開発などを行い、中央給電指令所の機能を備えた全系統シミュレータを用いて実現可能性の検証を行います。

 28法人は、今回の実証事業を通じて、電気エネルギーの最適利用を高度化するとともに、低炭素社会の鍵となる日本版スマートグリッドの基礎技術の確立に取り組んでまいります。

 

添付資料