ニュースリリース

東芝四日市工場において新製造棟の建設を開始

第5製造棟でも製造合弁会社を設立することで東芝とサンディスクが合意
2010年07月14日

 

株式会社 東芝
サンディスクコーポレーション

 


四日市工場全景の写真 第5製造棟のイメージ写真

  本日、株式会社東芝(本社:東京都港区 以下、東芝)は、半導体メモリの拠点である東芝四日市工場(三重県四日市市 以下、四日市工場)において、NAND型フラッシュメモリの生産能力の増強を目的に、第5製造棟の建設を開始しました。第5製造棟は、2011年春の竣工予定です。

 また、東芝とサンディスクコーポレーション(本社:米国・カリフォルニア州 以下、サンディスク)は、このたび第5製造棟においても共同で製造合弁会社を設立することで合意しました。

 NAND型フラッシュメモリは、スマートフォンやSSDなどの新しいアプリケーションを中心に需要が増加傾向にあること、中長期的にも市場拡大が見込まれることから、今般、第5製造棟の建設を開始することとしたものです。新棟建設により、需要拡大に迅速に対応できる体制を整えていきます。

 第5製造棟の建屋は、東芝単独で建設することとし、2期に分けて建設を行い、市場動向を踏まえて段階的な投資判断をしていきます。製造プロセスは、最先端20nm台からスタートし、その後順次、次世代のプロセスを導入していきます。なお、第2期工事完了後の建屋面積は第4製造棟とほぼ同規模の約38,000平方メートルを計画しています。また、製造設備の投資については今後両社で検討していきます。

 第5製造棟では免震構造を採用し、地震による製造装置への影響を抑制する対策を行います。また、COの排出量をLED照明の全面展開、最新の省エネ製造設備の積極的採用、各種ポンプにインバータ制御機能を100%展開するなどの施策により、第4製造棟と比較して12%低減するなど、環境面にも配慮した工場とする計画です。

 両社は今年4月から第4製造棟での増産投資を再開するなど、需要拡大に対応する体制構築に取り組んでいます。さらに中長期的にも市場の拡大が見込まれるため、第5製造棟が稼動するまでに第4製造棟の生産能力をフルにする予定であり、第5製造棟での生産開始とあわせ、拡大する市場からの要求にタイムリーに対応していきます。

 両社は、今後も、市場動向にあわせたタイムリーな設備投資、微細化やポストNANDの開発など、メモリ事業の競争力強化に向けた取り組みを積極的に展開していきます。

nm:ナノメートル。10 -9

東芝 執行役上席常務 セミコンダクター社社長 小林 清志のコメント

 「NAND型フラッシュメモリ市場は拡大を続けており、長期的にも供給能力の増強が必要とされるため新棟の建設を決定しました。内蔵設備の増強については今後市況を見ながら判断します。今後も東芝はサンディスクとの共同での生産を競争力の源泉とし、メモリ事業を強化していきます。」

サンディスク チェアマン兼CEO エリ・ハラリのコメント

 「当社は東芝と、製造プロセスにおいて8世代にわたり市場を牽引してきた多値のNAND型フラッシュメモリを開発しており、本日の合意はこの10年間に渡る東芝との関係の上に成り立っています。顧客の要求は引き続き急速に伸びており、第5製造棟への投資はコスト競争力の高い供給をもたらす一方で需要に見合う生産能力拡大への柔軟性を持ち合わせています。第5製造棟は今後10年に渡り急速な成長が見込まれる市場において、リーダーシップをより強固なものにする戦略的なコミットメントです。」

第5製造棟の概要

 建物構造:鉄骨2層5階建

 建屋面積:約38,000m

 延床面積:約187,000m

 着工:2010年7月

 建物完成(第1期):2011年春(予定)

四日市工場の概要

 所在地:三重県四日市市山之一色町800

 設立:1992年(平成4年)1月

 工場長:佐藤 浩司(さとう こうじ)

 従業員数:約4,300名(2010年3月末現在、東芝の正規従業員)

        (上記以外にサンディスクの技術者が約250名駐在しています)

 敷地面積:約436,800m(第5製造棟含む)

 延床面積:約647,000m(第5製造棟含む)