ニュースリリース

中国におけるモーターの高効率規制「GB2級」の認証取得について

中国向けモーターの売上を2015年度までに現在比5倍の約5万台/月を目指す
2011年08月22日

 当社は、グループ会社の「東芝産業機器製造」(三重県朝日町)で生産し、日本国内の機械メーカーなどに販売している高効率モーターについて、このほど中国の「エネルギー効率標識実施規則」で規制されているGB18613-2006「中小型三相非同期電動機のエネルギー効率限定と効率等級」のGB2級の認証を取得しました。

 世界的な環境意識の高まりを背景に、CO2の発生源であるエネルギー使用量の抑制が求められています。このような状況の中、世界の総消費電力量の40~50%を占めるといわれる三相モーターについて、1997年に米国で発効された「エネルギー政策法」(通称EP法)での効率規制を皮切りにカナダ、豪州、韓国、ブラジル、EUなど世界各国で高効率なモーターの製造を義務づける規制が行われています。
  中国でも同様に「エネルギー効率標識実施規則」の施行により7月1日からGB2級の認証取得と専用の効率ラベル表示が義務付けられています。この認証がなければ中国国外からモーター単体およびモーターを組み込んだ機械が輸入できないため、GB2級を取得することが必要でした。

 今回のGB2級の取得により、「東芝産業機器製造」および当社のモーターの製造現地法人「東芝大連社」で中国向け高効率モーターの製造を拡大します。現在、日本からの機械組み込み品を含めた中国市場向けモーターを約1万台/月を販売していますが、これを2015年度までに5倍の約5万台/月の販売を目指します。

 当社は他拠点においても高効率モーターの製造を積極的に進めています。昨年9月に操業を開始したベトナムの「東芝産業機器アジア社」では、北米における現状の最高規制レベルであるNEMAプレミアム(効率クラス:IE3)や豪州向けのAS高効率モーター(効率クラス:IE3)についても生産を開始しています。

 今後も当社は各国の規制に応じた製品の開発、認証取得を積極的に進め、モーター事業を積極的に展開していきます。

注 モーターの効率について 
IEC(国際電気標準会議)規格によると、モーターの効率にはIE1(標準効率)、IE2(高効率)、IE3(プレミアム効率)、IE4(スーパープレミアム効率)の四つの分類がある。GB2級は中国独自の規格で、IE2とIE3の間のレベル。

GB2級取得モーター概要 

1.保護構造   全閉外扇形
2.極数・出力  2極:0.75~55kW
                           4極:0.55~55kW
                           6極:0.55~45kW 
3.枠番号    80~225フレーム
4.電圧/周波数 380V-50 Hz
脚取付/フランジ取付が製作可能です。