ニュースリリース

マレーシア向け重粒子線がん治療施設に関する事業性調査について

1マレーシア・デベロップメント社と覚書締結
2013年07月25日

 当社は、1マレーシア・デベロップメント社(1MDB社)とマレーシア向け重粒子線がん治療施設の事業性調査(FS)に関する覚書を締結しました。今回のFSでは、重粒子線がん治療施設の事業計画の立案・評価やマレーシア国内で重粒子線がん治療装置の導入に適した施設の選択などを行います。今後、2014年7月までに調査結果をまとめる予定です。

 1MDB社は、2009年に設立されたマレーシア政府100%出資のファンドで、同国の長期持続可能な経済発展を目的とした、エネルギーや医療分野などへの投資を行っています。

 重粒子線がん治療は、炭素イオンを光の速さの70%まで加速してがん細胞に照射する放射線治療です。体の深いところにあるがんにピンポイントで照射できるため、従来のX線治療などと異なり正常な細胞を傷つけにくいという点で優れています。また、陽子線治療に比べ、がんを殺傷する能力が高いという特長があります。このため、現在、国内外で注目され、欧州、ロシア、中東、東南アジア各国などで導入の計画が進められています。

 当社はこれまで、重粒子線がん治療の世界最先端開発拠点である放射線医学総合研究所へ最新の重粒子線照射システムを納入しています。また、昨年1月には神奈川県立がんセンターから重粒子線がん治療装置を一括受注しています。海外では、今年5月にアルクドラホールディング社とアブダビ首長国向け重粒子線がん治療施設のFSに関する覚書を締結し、既に調査を開始しています。

 今後も当社は、ヘルスケア関連事業を注力事業の一つとして、グローバルで事業展開を加速していきます。