ニュースリリース

「地方創生に資する金融機関等の『特徴的な取組事例』」大臣表彰受賞について

スマートレシートにより福島県会津地域の地域活性化、福島復興に貢献
2020年07月13日

株式会社東芝
東芝データ株式会社

 

 株式会社東芝の100%子会社である東芝データ株式会社(以下、東芝データ)は、東芝データが株式会社東邦銀行(以下、東邦銀行)と連携して進めている「福島県・会津地域におけるスマートレシート®*推進による地域活性化及びデータ連携基盤整備」において、内閣府特命担当大臣(地方創生担当)より大臣表彰を受けました。
 本表彰は内閣官房まち・ひと・しごと創生本部事務局が認定する「令和元年度 地方創生に資する金融機関等の『特徴的な取組事例』」として選出されたものです。金融機関等の地方創生に役立つ幅広い情報・ネットワークの活用に対し、地方公共団体等と連携している事例や先駆的な事例の中から、特徴的な事例が選出されます。今回の表彰では、約650事例の中から、本取組を含む34事例が選ばれました。

 震災復興後、福島県会津地域では街の商店街に人を呼び込む取り組みが進められています。東芝データは、福島県会津若松市のスマートシティ構想に参画し、今年3月に先端テクノロジーの実証事業や社会実装の支援を強化する開発拠点を同市内スマートシティAiCT内に開設しました。これにより、生活者の購買データを元に、生活者・小売店・地域コミュニティの三方にメリットを還元する東芝データの事業モデルの地域導入を推進し、会津若松市のスマートシティ構想の実現に協力しています。
 東邦銀行も会津スマートシティ推進協議会に参画しています。地元に根付いた金融機関として幅広く地域の情報とネットワークを持つ東邦銀行と東芝データが連携し、スマートレシートの普及・利活用を進めることで、地域の消費動向を把握・分析し、効果的なキャンペーンやクーポン配信により消費喚起を促していきます。

 過去に東芝グループがスマートレシートの実証実験を行った沖縄では、消費者が複数店舗で買い物をする相互送客や、キャンペーンによる売上増加が認められました。スマートレシートは、POSやバーコードリーダーを備えた商店であればソフトウエアのみで導入することが可能です。低コストで導入ができるため、会津地域の中堅・中小小売店の面的支援が可能です。

 今回の会津地域では、各事業者に対しては購買データを活用したクーポン・キャンペーン配信による相互送客等の事業者間シナジー効果、消費者に対してはレシート管理の効率化、実用性の高いクーポン・キャンペーンの受信、セルフメディケーション税制対応等による利便性向上を目指します。
 また、東芝データと東邦銀行は、スマートレシートにキャッシュレス決済サービスを連携させることで利便性を向上させ、個人利用者を増やしていきます。また、相互送客効果を得られるよう、商工団体等と連携し、地域内に複数の店舗を構える比較的規模の大きな中堅小売店と地域商店等の中小小売店の双方への展開を図っていきます。
 さらに東芝データは、今後、県内他地域でも事業者・消費者双方に対して導入と利用メリットを訴求していきます。

東邦銀行が受賞した表彰状

 東芝データは、今後も地域の社会的課題の解決を図り、協力を通じて得られる経験と実績をもとに、日本各地で推進されるスマートシティの実現に貢献して参ります。

* 「スマートレシート」(東芝テック株式会社の登録商標)
店舗で買物客が会計をする際に、レジでレシート印字データそのものを電子化して提供することができるシステム。買物客はスマートフォンアプリに表示されたバーコードをレジで読み取ってもらうだけで、電子化されたレシートデータを受け取ることができる