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環境活動

人と、地球の、明日のために。

製品の化学物質管理

東芝グループの製品における化学物質管理の取り組み

東芝グループは、半導体やハードディスクなどの電子デバイスからエアコン、エレベーター、照明機器などのビル・施設関連機器、そしてモーター、鉄道システムなどの産業システム、発電・送配電システムなどの電力・社会インフラ系製品まで 幅広く製造・販売しており、それぞれの製品にはさまざまな化学物質が使用されています。これら化学物質を適切に管理するために、東芝グループではWSSD※1などで提言・採択された「化学物質のもたらすリスクの最小化」を重要な取り組み課題と考え、管理すべき化学物質の特定、そして特定した物質の製品への使用の全廃(含:代替化)、含有量の削減などの取り組みを推進しています。また、特定した物質の情報を製品設計から出荷検査に至る生産活動の各過程で伝達・共有することにより、これら物質が製品に含まれて出荷されることで製品のライフサイクルを通して人の健康と地球環境にもたらすリスクを最小化することをめざしています。

またビジネスのグローバル化にともない、製品に含まれる化学物質の管理もグローバルに展開しており、世界各国の化学物質管理に関する政策・規制の最新動向を収集・評価し、グループの化学物質管理に反映させています。

さらに東芝グループでは、「製品の部材・部品などの調達品への含有を禁止する物質(禁止物質(群))」と、「調達品での含有状況を把握し、削減・代替化などの環境負荷低減に努める物質(管理物質(群))」を定め、ビジネスパートナー様、および調達取引先様にご協力いただきながら、環境負荷の小さい製品・部品・材料などを調達する「グリーン調達」を推進しています。

■ 東芝グループ環境関連物質リスト

区分 判断基準
ランクA(禁止物質(群)) 東芝グループにおいて、調達品(包装材含む)への含有を禁止する物質(群)。国内外の法規制で製品(包装材含む)への使用が禁止または制限されている物質(群)。
ランクB(管理物質(群)) 使用実態を把握し、削減・代替化などの環境負荷低減に努める物質(群)、またはクローズドシステムで回収・無害化を図り環境への影響を抑制する物質(群)。
注)
業界動向などの事情から、東芝グループ各社により管理内容(物質群、管理レベル、閾値など)が異なる場合があります

■ 世界各国の含有化学物質に関する規制動向の一例
「世界各国の含有化学物質に関する規制動向の一例」のイメージ

※1
WSSD(World Summit on Sustainable Development): 持続可能な開発に関する世界首脳会議
※2
RoHS(The Restriction of the use of certain Hazardous Substances in electrical and electronic equipment)指令: 電気・電子機器に含まれる特定有害物質の使用制限に関する指令

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4種フタル酸エステル※1の代替化を推進

東芝グループは第6次環境アクションプランのなかで、製品含有化学物質管理として「4種フタル酸エステル」の代替化を推進しています。

フタル酸エステルは塩ビやその他プラスチックの可塑剤として使用されており、電気・電子機器においても、コード類や内部配線で使用するケーブル被覆等の可とう性が求められる部位のプラスチックや、各種パッキンなどの可塑剤として広く使用されています。しかし有害性評価の過程でフタル酸エステルの生殖毒性が懸念されており、欧米では玩具や長時間皮膚に接触する部位での使用が規制されていました。

電気・電子機器に関しても、2015年6月にEUにおいて、改正RoHS指令の附属書IIを修正する「欧州委員会委任指令〔Commission Delegated Directive(EU)2015/863〕」が公布され、4種フタル酸エステルが新たな規制物質として追加されました。これにより、EU域内市場に上市する電気・電子機器に関して、2019年7月22日より、4種フタル酸エステルの使用が規制されております。またEUでの規制にともない、2020年にはUAEで規制が始まるなど、各国で4種フタル酸エステルの規制が始まります。

このような状況を受け、東芝グループでは2015年に「東芝グループ グリーン調達ガイドライン」を見直し、適切な時期に4種フタル酸エステルを含む調達品を調達禁止とすることとし、ビジネスパートナー様、および調達取引先様にご協力をお願いし、代替化の検討を本格化しました。第6次環境アクションプランでは、各事業部が自身の製品(群)で使用しているフタル酸エステル含有部材を特定し、代替化を進めています。

製品の品質を維持しながら代替化を進めるためには、代替化材料の信頼性評価や、購入した材料にフタル酸エステルが含まれるか否かを簡易に評価できることなどが重要となります。東芝グループでは、これまでにケーブルの折り曲げ強度の評価方法や、高分子材料中のフタル酸エステル含有検査の簡易手法などを検討してきました。これまでの検討で得た知見や、取引先様にご協力いただき入手した情報などを基に、全製品(群)での代替化を進めていきます※2

2018年度の成果

電子デバイス、欧州向け給湯器で代替化を完了しました。

今後の取り組み

EU RoHS指令の対象製品については、確実な管理を継続するとともに、2019年度以降はエネルギー・社会インフラ製品での切り替え等にも対応を広げていく予定です。

※1
フタル酸ビス(2-エチルヘキシル)、フタル酸ブチルベンジル、フタル酸ジ-n-ブチル、フタル酸ジイソブチル。主にプラスチック(ケーブル被覆等)などの可塑剤として使用されており、人体への影響が懸念されている
※2
一部、RoHS規制開始時期が2021年からの製品(群)、およびRoHS規制対象外の製品では、代替化目途づけ完了を目標としている

【事例】フタル酸エステル簡易スクリーニング法の国際標準化推進

(株)東芝 研究開発センター

2019年7月より欧州RoHS指令の制限物質に追加された4種フタル酸エステルについて、調達品の受入検査や製造工程の品質管理をするためのスクリーニング法の一つとして「薄層クロマトグラフィ(TLC)法」を開発し、東芝グループ内での運用を図っています。

フタル酸エステルのスクリーニングに求められるスペックは使用者によってさまざまであるため、目的に応じて手法を選べることが重要です。スクリーニング法はいくつかありますが、それぞれに特徴があり、TLC法は低コストかつ簡便であるという点が特長です。国内外の電気電子業界においてフタル酸エステルの管理コストを低減させたいという要求もあることから、当社はスクリーニング法の選択肢の一つとしてTLC法の国際標準化を推進しています。

IEC※1 TC111※2 WG3では、製品含有化学物質の試験法の国際規格である「IEC62321シリーズ」を開発しており、現在、フタル酸エステルスクリーニング法の規格化も進めています。当社はこの規格にTLC法を追加することを提案し、その結果、他の手法とともにTLC法の規格化検討を進めることが認められました。今後も引き続きTLC法のIEC標準化を実現させるため、活動していきます。

「IEC TC111 WG3韓国・米国での国際会議の様子」のイメージ

「IEC TC111 WG3韓国・米国での国際会議の様子」のイメージ

「IEC TC111 WG3韓国・米国での国際会議の様子」のイメージ

IEC TC111 WG3韓国・米国での国際会議の様子

※1
国際電気標準化会議
※2
電気・電子機器の環境規格を策定する専門技術委員会

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グリーン調達ガイドライン

東芝グループ版グリーン調達ガイドラインは、以下のリンクからPDFファイルをダウンロードしてご覧ください。

改訂日:2019年12月1日

なお、業界動向などの事情から、調達取引先様へのお願い事項の詳細は、東芝グループ各社により異なる場合がございます。
詳細につきましては、お取引させていただいている東芝グループ各社、事業部、事業所、工場などの担当窓口が発行するグリーン調達ガイドラインに示しています。
東芝グループ各社版は、以下のリンク先からご覧ください。

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【事例】POSシステム

「POSシステム」のイメージ

東芝テック(株)

POSシステムでは、電源供給や信号通信などで使用する複数の電線を束にして集合部品としたケーブルハーネスを使用しています。

従来は、柔らかく配線の自由度の大きいPVC製のハーネスを使用していましたが、PVCを使用しないハーネスの採用を検討し、PVC(ポリ塩化ビニル)を使用しない部品を使用できるようになりました。今回の事例をほかの製品にも展開し、PVC代替化を推進していきます。

【事例】エレベーター

「エレベーター」のイメージ

東芝エレベーター(株)

エレベーターでは、かご内の色彩や質感のバリエーションを出すとともに耐久性を高めるために、従来、鋼板に樹脂をコーティングした樹脂化粧鋼板やPVC製の照明カバー、タイルなどを使用していました。

これら用途について、PVCフリー材料の適用を検討し採用することで、PVCフリーを実現しました。

【事例】換気扇の表示ラベル

「換気扇の表示ラベル」のイメージ

東芝キヤリア(株)

換気扇のようにお客様が洗剤で洗浄する製品では、製品の使用にかかわる重要な注意事項などを表示する際、印字の耐洗浄性や、容易にはがれないための有効な接着剤と台紙の相性などから、従来は実績のあるPVCが長年使用されてきました。

表示ラベルでのPVC代替化のために、台紙・接着剤・印字インクの組み合わせによる耐洗浄性能やはがれ難さなどを検討し、PVCフリーラベルの実用化につなげました。

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