イタリア テルナ社向け周波数調整用蓄電池システムの引渡し完了

2015年8月5日

 当社は、2013年に受注したイタリア送電会社テルナ社の関連会社テルナ・ストレージ社向けの周波数調整用蓄電池システム(最大出力1MW(メガワット)、容量1MWh(メガワットアワー))について、サルディニア島並びにシシリア島それぞれで設置を進めておりますが、サルディニア島設置システムにつき、7月2日に納入を完了しました。

 イタリアにおいては、風力発電や太陽光発電などの出力変動の大きい再生可能エネルギー比率の増加により、周波数調整電力市場を通じた電力調達の需要が高まっています。本システムには、約1万回以上の充放電が可能な長寿命、高い安全性、低温動作などの優れた特性を持つ当社製リチウムイオン二次電池「SCiB™」を搭載しており、変動抑制対策としてこれらの特長が高く評価されています。

 当社は、これまでも国内外でSCiB™を用いた蓄電池システム事業を展開してきました。
 国内では、本年2月20日、東北電力株式会社が実施する「西仙台変電所周波数変動対策蓄電池システム実証事業」注1において、世界最大出力40MW注2、容量20MWhの蓄電池システムが営業運転を開始しました。

 欧州では、スペインで電力大手のガス・ナチュラル・フェノーサ社と共に配電系統の効率化・高信頼度化を目指して実施する可搬型蓄電池システム実証試験プロジェクト注3に参画しているほか、英国シェフィールド大学の系統周波数調整実証試験向けに蓄電池を納入しています。また、本年6月には、フィンランドの大手電気事業者ヘレン社から北欧初となる周波数調整用蓄電池システムを受注しました。米国においても、電力大手のデューク・エナジー社と周波数調整および系統安定化を目指した蓄電池システムのパイロットプロジェクト注3に参画し、本年1月に蓄電池システムの運用を開始しています。

 当社は今後も、電力供給の安定化を通じた再生可能エネルギーの導入促進に貢献すべく、大規模蓄電池システムの普及拡大に向け、グローバルに事業を展開していきます。

注1
一般社団法人新エネルギー導入促進協議会が公募した「平成24年度大型蓄電池システム緊急実証事業」
注2
2015年7月31日時点 当社調べ
注3
国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)が公募した「安全・低コスト大規模蓄電システム技術開発」の採択を東芝が受けて進める実証試験
サルディニア島向け蓄電池システム

本資料に関するお問い合わせ先:

社会インフラシステム社 企画部
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以上