事業活動と連動した環境負荷低減への取組み

庫内荷役作業改善事例紹介

 近年社会的な問題となっている労働力不足、同一労働同一賃金制度による人件費の高騰に加え、ネット通販による物流量の増加など、物流現場を取り巻く環境変化に対処するため、当社では荷役作業を自動化し、省力化による作業効率の改善を推進しています。
 当社倉庫では、車両への積み込み時荷揃えエリアが広い為、大物家電品を仕訳けるための歩行が特に長くなり、作業員の負担増加と効率の低下という問題点が発生しました。
 運搬作業を自動搬送機器に行わせることにより作業効率を10%向上することができました。加えて、作業員の負荷を軽減させるだけでなく、作業ピーク時における人員不足による作業遅延を削減することができました。

庫内荷役作業改善事例紹介

包装改善事例1
鉄道車両用機器の通い箱

 荷主と連携し、LCA(※1)を考慮した3R視点での包装改善活動、さらに4PL(※2)としての「技術力」の提案となるDFL提案(Design for Logistics ロジ視点からの製品企画設計段階での提案)を業務として行っております。
 その実施事例として、3RのReuseとなる「鉄道車両用機器の通い箱」事例を紹介します。この事例は、従来、ワンウェイの段ボール包装でしたが、機器自体も返却されるため、通い箱化に変更し、荷主・客先での開梱・再梱包作業を考慮し、製品の上に2つの押さえ材を入れ、天蓋を閉めるのみで固定できる簡易な構造として導入した事例です。

包装改善事例1

(※1) LCA(Life Cycle Assessment)
製品の原材料調達から、生産、流通、使用、廃棄までのライフサイクルにおける環境負荷及び地球や生態系への潜在的な環境影響を定量的に評価する手法。

(※2) 4PL(Fourth Party Logistics)
物流オペレーションとそのマネジメントを含む物流業務全般を外部委託する3PLに、ロジスティクス戦略の企画、推進を行うコンサルティング要素が加わったソリューション。

包装改善事例2
日本包装技術協会主催 日本パッケージングコンテスト

 「エレベータ天井フレキシブルコンテナ」が日本包装技術協会主催の日本パッケージングコンテスト大型・重量物包装部門賞を受賞しました。このコンテナは、コンテナ幅を可変させることで90%の当社製品の梱包をカバーすることができ、木材廃棄物の削減、梱包・開梱作業時間の削減、資材回収時間を含むトラック待機時間の短縮に貢献しました。
 2020年には、「ダミーポケットによる強度UPトレイ」で同コンテスト テクニカル賞を受賞しています。大型化する液晶パネルを収納する真空成型トレイの改善で、材料厚み、緩衝材を補充するのではなく、構造変更により改善しました。使用する包装材は従来と同量のままで、品質を維持する工夫に対して表彰された事例です。
 同コンテストにおいて、18年連続して受賞しています。この様な高い技術力、探求心を物流業界が抱えているさまざまな課題解決に貢献し、さらなる企業価値の向上を図っていきたいと考えています。

エレベータ天井フレキシブルコンテナの写真

 また、包装した製品の輸送品質を評価するための包装評価試験については、振動試験、落下試験において、品質マネジメントの国際規格「ISO/IEC 17025」の試験所認定を取得しました。認定取得により、当試験所が提供する試験結果は公平性、信頼性があり、国際規格に適合していることが公的に認められたことになります。
 今後も環境への取組み、情報発信に加え、輸送品質も維持した包装改善を推進します。

2024年7月OPEN (仮)柏沼南倉庫
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