東芝会社案内2024
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企業情報18図1: 東芝グループ技術方針社会課題の解決に向けて、将来技術やコンセプトを起点としたシーズ主導と、お客様の声や商品企画を起点とするニーズ主導の両面から、目的に合わせた研究開発を行っています。中長期的な視点で基礎・基盤研究に取り組むコーポレートの研究開発組織、短中期的な要素技術開発を行うグループ会社の研究開発組織、そして、製品・サービスを実現する役割を担うグループ会社の設計・技術部門に拠点を分け、最適な研究開発体制を構築しています。研究開発費は、売上高比率にして約5%で推移しており、注力事業領域への集中投資と投資効率を意識した研究開発投資を行っています。図2: 研究開発体制カーボンニュートラルの実現に向けた取り組みが世界的に推進されています。また、自然災害の激甚化、社会インフラ老朽化、労働人口減少、パンデミック、そしてサイバー攻撃などが私たちの生活に大きな影響を及ぼし、インフラレジリエンスへのニーズが高まっています。東芝グループは、これまで145年余にわたるエネルギー・社会インフラ分野を中心とした製品化・システム化の実績を通じ、技術のダイバーシティを活かした「0」から「1」を生み出す研究開発力、さらに社会やお客様のニーズにあわせたデバイス・コンポーネント・システムをソリューションとして構築する総合力・エンジニアリング力を培ってまいりました。これらの強みを活かし、経営理念「人と、地球の、明日のために。」のもと、オープンなIoTリファレンスアーキテクチャに基づく「TOSHIBA SPINEX」ブランドを軸に、プラットフォーム化によるDE/DXそしてQXを推進、デバイス・コンポーネント・システム(フィジカル)から得られる産業や人のデータを活用し、カーボンニュートラルやサーキュラーエコノミーの実現をリードしていきます。東芝グループは、エネルギーシステムソリューション、インフラシステムソリューション、ビルソリューション、リテール&プリンティングソリューション、デバイス&ストレージソリューション、デジタルソリューション領域を中心に、人々の暮らしと社会を支える事業領域に注力しています。エネルギーシステムソリューションでは、原子力や火力などの基幹電源のさらなる安全・安定供給と効率の良い活用を進めます。また、カーボンニュートラルの実現に向け、水素を含むクリーンエネルギーを「つくる、おくる、ためる、かしこくつかう」ための機器・システム・サービスを提供します。気象条件等により発電量が変動する再生可能エネルギーの電力需給安定化では、発電側・需要側のバランシンググループを形成し、高精度な発電量・需要予測技術によるエネルギーアグリゲーションやエネルギーマネジメント・エネルギーマッチングのサービスを提供しています。インフラシステムソリューションでは、安全・安心で信頼できる社会の実現を目指し、公共インフラ、鉄道・産業システムなど、社会と産業を支える信頼性の高い技術とサービスを提供します。社会インフラ存続への脅威に対し、長年のプラント設計・運転・保守のノウハウとAI(※1)やセキュリティなどのデジタル技術を融合することで、レジリエンスと投資・運用コストの最適化を実現します。例えば、上下水道統合プラットフォーム「TOSWACS-NestaTM」では、プラント運転の自動化、異常兆候の早期検出や雨水ポンプの最適制御により浸水リスク東芝グループの技術戦略東芝グループの技術方針と取組み

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